そのために心がけていることは、「過度な演出や演技はせず、正直でいること」。たとえば「【海外旅行？】ドンキの海外食材で、海外気分を味わおう」という動画では、ドン・キホーテ錦糸町北口店で売られている様々な海外フードを紹介するのだが、実食して「好きじゃない」と何とも言えない顔をする場面も。企業の宣伝的な要素もあることを考えると少しくらい大げさに「美味しい！」と言うべきな気がするが、さとぺん氏は「自社の商品とはいえヨイショする気はない」と言い切る。 「ただの宣伝動画ではなく、フラットでいたいなとは思っています。当社の経営理念の中に『無私で真正直な商売』という言葉が出てくるのですが、YouTubeもそうありたいですね。大げさなリアクションは性格的にもできないし、無理してやらずに素のままでいく。その方が身近に感じてもらえるのではないかとも思っています」 　そんなドン・キホーテ公式YouTubeが今後目指すものとは……。 「まだまだ始めたばかりで、実は動画の撮り溜めが十分になく自転車操業状態。まずは更新頻度を上げることを目指しつつ、将来的には動画での収益化もできればと思っています。現状はそこまで大きな予算がなくて少人数体制。収益化すれば人員を増やせるはず。そのうえで、もっと視聴者の方に面白いと思ってもらえる動画をたくさん公開したいです」 　その目標のために視聴者の感想が気になると言い、動画についたコメントにはできる限り返事をしているというさとぺん氏。「将来的には返事を返しきれないほどコメントがついたら嬉しいな」とつぶやいていた。 「ドンキ」という大企業の看板がありながら、YouTubeでどこまで攻めることができるのか。正直すぎるさとぺん氏の表情から目が離せない。 ＜取材・文・撮影／松本果歩＞インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。X（旧Twitter）：@KA_HO_MA