腕時計投資家の斉藤由貴生です。 　先日インタビューを受けた際の質問で、腕時計投資と転売行為がごっちゃにされているという場面に遭遇しました。インタビューアーの方に悪意はなさそうでしたが、私としては意外でした。そこで私は、自分が思っているよりも「腕時計投資」をきちんと理解されている方が、実はそこまで多くないのではないかという現実を認識したわけです。 　というわけで、今回は「腕時計投資」の基本について、「転売」との違いを説明したいと思います。 　プレステ5など、多くの人から需要がある商品を買い占めして、高く転売するという行為が問題になっています。そして、私はその行為を「推奨」していません。 　では、腕時計投資はプレステ5の転売と何が違うのか。まずはゲーム機の例で説明します。 『中古のプレステ2を3000円で買って、飽きるまで遊んで、試しに売ったら3000円で売れた。実質消費額0円で遊べた』 もしくは、 『中古3000円で買ったプレステ2をそろそろ売ろうと思ったら相場が高くなっていて5000円になった。買って⇒使って楽しんで⇒高く売ることができた』 　これが、腕時計投資をプレステに例えた例であります。 　プレステ2がデビューしたのは2000年のことでありますが、私の記憶によると2002年頃の段階でも「入手困難」。つまり、新品時は今のプレステ5と同じような状態だったわけです。 　しかしながら、そんなプレステ2は今や「ただの古い機種」となり、全くもって入手困難ではありません。ヤフオクでは、本体の中古は3000円程度といったところで、即決で落札できる商品がいくつもある状態です。 　つまり、新品のプレステ5を定価で買ってすぐに高く転売する、といった行為とは、まったく違うのが腕時計投資なのです。