更新日:2022年05月05日 12:19
スポーツ

白井球審は佐々木朗希に舞い上がって“威嚇”したのか?審判という仕事の裏側

プロ野球審判こそ「プロ野球愛」が強い

 プロ野球の審判という人種は、非常に純粋な野球愛を持ったひとたちだ。山崎元審判は、野球が好きで学生時代は選手であったがずっと補欠だった。しかし、野球に関わりたくて会社を退職して審判の道を目指した。白井審判員も同じような野球少年だったらしい。彼らのプロ野球に対する憧れや敬意は、夢が叶わなかった分だけ、プロ野球選手よりも強いかもしれない。  今回の佐々木朗希の一件で、ビデオ判定、AI判定の導入について語る人も多かった。しかし、機械でストライク・ボールを判定して、そのコールをロボット音声で行った場合、野球は盛り上がるだろうか? 

人間が裁くからこそプロスポーツは面白い

 プロ野球にビデオ判定が導入されて以来、抗議による退場処分がなくなったという。それは、プレイ以外のプロ野球の大事な要素がなくなってしまったようにも感じる。少なくとも珍プレー好プレー大賞はつまらなくなってしまった。人間が裁き、時にミスジャッジをしたり、時に問題ある行動をとるからこそ、プロスポーツは面白いのではないだろうか。  プロ野球選手やプロ野球OBが、今回、白井審判員に対して寛容な発言をするのは、審判が一緒にプロ野球というエンターテイメントを作っている、同じ野球小僧の仲間だとわかっているからではないだろうか。
1968年生まれ。構成作家。『電気グルーヴのオールナイトニッポン』をはじめ『ピエール瀧のしょんないTV』などを担当。週刊SPA!にて読者投稿コーナー『バカはサイレンで泣く』、KAMINOGEにて『自己投影観戦記~できれば強くなりたかった~』を連載中。ツイッター @mo_shiina
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