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高齢者もプロテインを飲む時代に。コロナ禍で高まる健康需要の最前線とは

就寝前や朝食にプロテインを摂取するのもおすすめ

プロテイン また、効果的な摂取タイミングについては「トレーニングや運動後45分以内の“ゴールデンタイム”にたんぱく質を摂るのがベスト」だと佐藤さんは話す。 「ゴールデンタイムのほかに、就寝前に粉末タイプのプロテインを飲むのもいいでしょう。寝ている間にも成長ホルモンが出るので、たんぱく質の吸収を促しやすくなり、筋肉量の増加や疲労回復の効果が得られやすくなります。また、一般的に1日3食のうち、夕食が肉や魚を食べる機会が多く、たんぱく質を摂取しやすいタイミングですが、体づくりの観点では、定期的にたんぱく源を摂った方がいいんです。  特に、朝食でたんぱく質をしっかりと摂取することで、健康な体づくりや筋肉の形成に効果的です。手軽に食べられるプロテインバーはフレーバーも充実していて、かつベイクドタイプやグラノーラタイプ、ウエハースタイプなど、好みに応じた商品を選べます。また、粉末タイプのものもプレーンやバニラ、ココア以外にラムネやキャラメルといったフレーバーを展開しており、日々の食事に取り入れやすくなっていると思います」
森永製菓

粉末タイプのプロテインを使ったレシピ。写真は森永製菓サイトより

 粉末タイプのプロテインを使ったレシピを参考に、料理を作ってみるのもありだ。また、シリアルにかけたりコーヒーに入れて溶かして飲んだりと、いろいろな摂り方を工夫してみるのも良いかもしれない。  プロテイン商品の種類がバラエティに富んでいるので、ライフスタイルに合わせてチョイスするといいだろう。

たんぱく質の過剰摂取はNG。栄養バランスを意識すること

 プロテインのおすすめの選び方について佐藤さんに聞くと「たんぱくの種類で選ぶと良い」とし、次のように説明する。 「まずホエイ(乳清)のプロテインは、本格的に筋力トレーニングやボディメイクに励んでいる方に好まれています。一方、弊社では効果的な体づくりを目指している方は、カゼイン(凝固たんぱく質)とホエイを組み合わせて摂取するのことをおすすめしています。  そして、健康意識の高い高齢者の方は大豆由来のソイプロテインがいいでしょう。いずれにせよ、摂りすぎ、食べ過ぎはNG。適量を守らないと、たんぱく質は脂肪として蓄えられる分もあり、肝臓や腎臓に負担をかける恐れがあるので注意が必要です」  理想の体づくりを追い求めるあまり、たんぱく質の過剰摂取をすれば本末転倒になってしまう。例えばパスタとサラダで食事を終えたら、プロテインでたんぱく質を摂取するなど栄養のバランスを意識するのが基本となるだろう。  佐藤さんは「今後も冒頭で話した3つのニーズがさらに増えていく」と予想する。 「理想の体づくりや自己磨きによるトレーニングやワークアウトはこれからも増えてくるでしょう。また、テレワークの常態化でダイエットや体型維持の流れも顕著になってきているので、プロテイン市場は今よりも拡大していくと見込んでいます。  そんななか、高齢者の低栄養や虚弱が社会問題化している流れもあり、今後は高齢者の方にもプロテイン商品の訴求を通じ、たんぱく質の重要性を啓発していければと考えています。というのも、5年ごとに見直される食事摂取基準が2020年に改定されたんですが、50歳以上のたんぱく質の目標量の下限値が引き上げられたんです。国も高齢者のたんぱく質摂取を促している状況なので、そこをサポートできるような商品の開発やプロテインの飲み方の提案などをしていきたい」 <取材・文・撮影/古田島大介>
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
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