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歌舞伎町が電動キックボード無法地帯に。2人乗り、飲酒運転、ナンバー未装着も

ナンバープレート未装着、レーン無視、右折車線を直進

 ある別の日、取材班が職安通りを張っていると、ホスト街からナンバープレート未着用の電動キックボードに乗る男性が一時停止ラインを無視して飛び出してきた。時速は優に20㎞を超えている。
電動キックボード

ナンバープレート未装着、レーン無視、右折車線を直進。もはや「電動キックボード暴走族」と言ってもいい

 男性は後方確認を一切せずに片側2車線の右車線に移動して走行。右折をするのかと思いきや、そのまま直進していった。イヤホンで聴いている歌にノッてきたのか、J—POPを熱唱しながら蛇行運転を始め、後ろを走るトラックに思い切りクラクションを鳴らされていた。

本当に規制を緩和すべきなのか?

 傍若無人にも程がある。これらの危険運転にはどういった処罰を下される可能性があるのか。アトム法律事務所の藤垣圭介弁護士に聞いた。 「現行法において電動キックボードは原動機付自転車と同じ扱いとなっています。そのため、2人乗りは定員外乗車違反、ナンバープレートの未装着は道路運送車両法違反、2車線以上の車道の右側の走行は通行区分違反で、それぞれ罰金や反則金の対象になる可能性があります」
電動キックボード

シネシティ広場で騒ぐ若者に「これ誰のキックボード?」と警察官は尋ね、持ち主の男性を歌舞伎町交番に連行した

 新宿区は電動キックボード実証実験の対象エリアとなっているため、特例でヘルメットの着用は任意など、一部規制緩和後のルール適用だが、それでも見かける利用者は軒並み違反をしていた。  今年の4月、道路交通法の改正案が可決され、電動キックボードに対する規制は緩和される。施行は2年以内とのことなので、しばらくは現行法の適用が続くわけだが、「電動キックボード無法地帯」と化している歌舞伎町の人々が、そのような事情を把握しているとは到底思えない。
電動キックボード

法改正で電動キックボードの規制は緩和されるが、施行は約2年後だ。実証実験の対象になっているエリアもあり、一部例外もある

【藤垣圭介氏】 アトム法律事務所埼玉大宮支部長。埼玉弁護士会所属。交通事故をはじめとして数多くの刑事弁護を担当 取材・文/SPA! 歌舞伎町張り込み班 撮影/藤中一平
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