デジタル

ポケモンGO、STEPN、トリマ。競争が激化するウォーキングアプリ最前線

アプリが濫立するポイ活系

トリマ

手軽さからライトユーザー層にも人気の『トリマ』公式サイト

 歩いて稼ぐという意味では、「Move to Earn」系と同じですが、仮想通貨ではなく身近な各種ポイントを稼げるというのが「ポイ活系」ウォーキングアプリの特徴。2016年に配信が始まり話題となった、歩いて集めたスタンプで自販機のドリンクが入手できる『Coke ON』もその一種に入るでしょう。  ポイ活系で現在勢いがあるのは、デジタル地図「MapFan」で知られるジオテクノロジーズが運営する『トリマ』。2020年10月に正式版が開始されて以来、900万DLを突破し、ポイ活ウォーキングの代表格になりました。テレビ番組で取り上げられたこと、車や電車の移動でも移動距離ゲージ「タンク」が貯まること、独自ポイントの「マイル」がアマゾンギフト券、Ponta、WAON、nanacoなど多様なポイントに変換できることで支持を集めています。

「健康管理×稼ぐ×遊び」の掛け算

 ただし、ポイ活系のアプリは還元効率も重視され、直近では6月7日からマイルを稼ぐメインの手段である移動距離の上限が1日タンク200本から50本へと1/4に変更されたことがユーザーの怒りを買っています。  この分野は、地域名産品が当たる『aruku&(あるくと)』、WAONポイントをためられる『RenoBody』、dポイントが獲得できる『dヘルスケア』など想定ユーザー層が近いアプリも多く、参入障壁も低め。ユーザーにどれだけお得感を感じてもらえるかがヒットのカギを握りそうです。  今後は、本格的な位置情報ゲームにポイ活の要素が導入されるケースも考えられます。「健康管理×稼ぐ×遊び」、この3つの掛け算のバランスが重要になってくるのではないでしょうか。 <文/卯月 鮎>
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も
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