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ブラジルに「枠内シュートが0本」の日本代表。森保監督でW杯を戦えるのか

選手層の厚さが光明に

チュニジア戦ではミスが目立った吉田

 攻撃面の課題をひと言で言えば連係ということになり、ここで森保一監督の手腕が問われることになる。どういった状況で速攻を狙うのか、遅攻に切り替えるのか、それぞれにかける人数、そのポジショニングなど細かいことを本大会までに突き詰めなければならない。サポートの人数を多くすれば、手応えを得ていた守備の構築を崩さなければならなくなるかもしれない。そういったリスクをどういった状況で背負うのかなど、本大会を想定してさまざまなことを練らなければならない。  幸いにして、今の日本代表には多種多様な特徴を持った選手がそろっている。本大会を想定した多くのプランを実行できるだけの人材に恵まれている。選手の組み合わせを変えるだけで、異なる戦術のサッカーを展開できるようになっている。それはこれまでの日本代表にはあまり見られなかった、現在の日本代表のストロングポイントとも言える。  森保監督はチュニジア戦後に、「チームとしてこれだけ全体的に試用の時間を取れて、いろんな組み合わせを試すことができました。間違いなく選手個々とチーム全体の底上げになった戦いができたと思っています」と、今回の4試合を含む約2週間の合宿についてコメントしている。  このことからも、選手の組み合わせを変えながらチームとしてのバリエーションをつくっていきたいと考えていることがわかる。あとは、ドイツ、スペイン、コスタリカを徹底的に研究して勝つ可能性の高い組み合わせを見つけ出してほしい。 <文/川原宏樹 撮影/松岡健三郎>
スポーツライター。日本最大級だったサッカーの有料メディアを有するIT企業で、コンテンツ制作を行いスポーツ業界と関わり始める。そのなかで有名海外クラブとのビジネス立ち上げなどに関わる。その後サッカー専門誌「ストライカーDX」編集部を経て、独立。現在はサッカーを中心にスポーツコンテンツ制作に携わる
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