――最近は個々の活動も目立ってきています。潮さんは舞台の主演、高本さんはファッションモデル、そして東村さんは運動神経を生かしてSASUKEに出場。そのときの映像を見ましたけど、頭から池に落ちてましたよね。 東村　勢いよく落ちちゃいました～（笑）。練習では成功していたところで落ちちゃったので、本当はフィッシュボーンっていうゾーンがやってみたいところなんです。だからまた挑戦したいです！ ――潮さんは舞台『フラガール』で主演を務めてみて、グループと個人の活動で違いを感じましたか？ 潮　いつもはメンバーに甘えてたんだと気づいて、外の厳しさも知りました。自分の知ってる世界ってまだまた小さいんだなって感じました。 ――卒業した渡邉さんは女優の道を選び、潮さんのいう“外の厳しさ”に立ち向かっていくわけですよね。 潮　そうですよね。私は外に出てみて学んだ部分があったから、美穂はそこにいこうとしてると思うと尊敬の気持ちが強くなりました。だからこそ卒業するっていう話を聞いたときも、背中を押すしかないでしょ！っていう気持ちになれました。 ――坂道グループでもモデルをされている方は増えていますが、高本さんはモデルとしてランウェイを歩くときはどんなことを意識していますか？ 高本　自信満々な気持ちを持とうと思って歩いています。ネガティブな気持ちでいくと、あそこの場では負けちゃうから。本当のモデルさんを見に来た方もいるし、私はアイドルのなかのモデルで本業がモデルではないから、その差って大きいと思うんです。 でも、お客さんには「アイドルのモデルだ」って思われない努力はしたいです。ステージ裏で待機中に隣りに有名なモデルさんがいると、「あぁ……」って気持ちで負けそうになるんですけど、そこは自分の世界に入り込んで頑張っていますね。 ――これから日向坂46として目指していること、やりたいことを教えてください。 潮　今の私たちにその質問はすごく難しいんですけど……、ずっと変わらずにいたいです。東京ドームが終わって、これから個々の思いがちょっとずつ分かれてきたり、日向坂の環境も大きく変わってくると思います。そのなかで、自分たちの好きなところや良い部分はこれからもずっと守りたいって思います。 ――映画では、スタッフさんからダメ出しされて、納得がいかなくて裏で叫んでいるシーンも印象的でした。思ったことを言葉に出すことも大切だなと。 高本　そうありたいです。例えば、ライブとかで「がむしゃらさが足りない」ってダメ出しされたときでも、どういう意味で言われているかを理解したうえで、私たちの意見も言えるようになりたい。ただ従うだけではもうやってられないんじゃないかなって思ってます。 東村　これから新しく４期生メンバーが入ってきたりしたら、私たち1期生がしっかり言わないとダメな立場になってきたので。私なんかとくに頼りないから、ちゃんとしっかりする！っていうのが目標です。 潮　大丈夫、１番近くにいて成長を感じてるよ！（笑）。でも、本当に1期生が強くならないといけないね。 高本　今までそういう意識をあまり持てていなかったから、これから自覚しないといけないんだなって強く思います。 ――今後やっていきたいこと、ライブでやりたいことなどについて、メンバー同士で話すことはありますか？ 潮　ライブのときはめっちゃ話します。セットリストとか衣装とか。彩ちゃんも衣装作ってみたいって。 高本　うん。でも……それはできなさそうだからいいや（笑）。 潮　ダメ！　できるよ！　そういうの言っていこうよ。 ――改名前のけやき坂時代に取材させてもらったときに、メンバー全員でやりたいことを書いてる“夢ノート”があるっていう話を聞いたんですけど、それはなくなってしまった？ 東村　書いてたねー！　 高本　ノートがあったけどいつの間にか。これを機に再開して、恥ずかしい人は匿名で意見を書いたりするのもいいよね。 東村　字を見たら、誰が書いたのかわかりそうだけど（笑）。 潮　後輩もグループ活動しているなかで思ったことがあっても、言いにくいことがあるだろうし、それを溜め込んじゃうメンバーもいるからね。先輩後輩は関係なくメンバー同士で言い合える環境作りも1期生が率先してやっていこうね。 【プロフィール】 （左から）潮紗理菜（24歳）、東村芽依（23歳）、高本彩花（23歳）。’15年11月にけやき坂46として誕生。その後、’19年2月に日向坂46へと改名した。今作は、’20年に公開したドキュメンタリー映画第1弾『3年目のデビュー』に続く、2作目として制作された 【クレジット】 撮影／桑島智輝　取材・文／吉岡 俊　ヘアメイク／今泉里佳子・渋谷絵里奈・谷口理子（マクスタア）　スタイリング／米丸友子　構成／森ユースケ