更新日:2022年08月24日 17:34
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飲食店で「実は歓迎されていない」客の行動。“満席時の会計”が悩みのタネに

厨房にもシワ寄せ「一気に注文が入り、料理を待たせてしまう」

 また、「お会計の連鎖」が起きると、厨房にもシワ寄せがいく。一気に客が入れ替わるということは、その後は同時に新しい注文が入ってしまう。結果、料理に時間がかかり、席についた客を待たせてしまうのである。 「それだけは避けたいのですが、だいたい同じタイミングで来店されたお客様は、同じタイミングで注文します」  佐々木さんの勤めていたレストランはガラス張りになっており、店内の全席を見ることができたそうだ。だからこそ、効率的な動きをしないと、待っている客にもバレてイライラさせてしまう。それが余計に悩みを膨らませていたそうだ。

トレーから料理やグラスを取られた瞬間にバランスが崩れて…

居酒屋のスタッフ 店員が料理を運んできたトレー(お盆)から、みずから取ろうとする客がいる。しかし、遠山菜保子さん(仮名・20代)は、その行動が思わぬ事故につながる可能性もあるという。飲食店で働いた経験がない人からすると意外かもしれないが、いったい、どういうことなのか。 「従業員は自分のバランス感覚を駆使してトレーに複数の料理のお皿、飲み物のグラスを並べて運びますが、たまにギリギリの状態で運んでいるときもあります。それに気づかないお客様がトレーからお皿やグラスを取ってしまうことがあるんです」  その瞬間、絶妙に保たれていたバランスが崩れてしまうのだとか。特に片手にトレー、片手にジョッキを持っているときは要注意で……。 「咄嗟に自分の方に落ちるようにトレーを傾けることができれば、お客様にご迷惑をかけることはないのですが、もしかしたら……と考えるとこわいです」  客は従業員が少しでも楽になるように親切心であることがほとんど。悪気がないからこそ何も言えず、これが「歓迎されていない行動」なのではないかと答えてくれた。 <取材・文/chimi86>
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。
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