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里見香奈、プロ棋士との特訓で「将棋が自由に」。史上初の“女性棋士”誕生なるか

強さの秘訣の一つは「将棋が自由になった」

さくら 里見さんの強さはどこにありますか? 高野 「出雲のイナズマ」と呼ばれる終盤力はご存知の通りですが、将棋が自由になった感じがします。 岡部 序盤も、いつも中飛車かと思ったら、けっこう不思議な駒組をされたりもしますよね。 高野 そうなんですよ独創的で。先日読んだ観戦記に里見さんが畠山鎮八段とVS(ブイエス・1対1の研究会)を10年ほど続けていて、500局ほど指したとありました。また2年前からは谷川浩司17世名人が主宰する、菅井竜也八段、畠山鎮八段との研究会にも参加しているそうですね。 さくら 強そうな人たちですね。 高野 最初はボコボコに負かされたと思いますよ。でも根性を出してついていったのでしょう。ここのところ強くなったのは、その成果もあるでしょうね。

超過密日程のなか挑むプロ編入試験

本日から始まるプロ編入試験は、月に1局ずつ。対戦相手は新四段のプロ棋士5人だ。 1局目 徳田拳士四段 2局目 岡部怜央四段 3局目 狩山幹生四段 4局目 横山友紀四段 5局目 高田明浩四段 持ち時間3時間の対局で、3勝すれば女性初のプロ棋士誕生となる。女流タイトル戦と並行して行われる超過密日程となるが(防衛戦が3つ、挑戦が1つ)、そもそも対局数が多い里見(昨年の対局数は50局)は、その超過密日程の中で、男性棋戦を勝ち抜いてきた経緯がある。編入試験を通過して晴れてプロ棋士となれば、女流棋戦に加えて男性棋戦もフルに戦う“二刀流”となることが予想される。 「奨励会に編入したときは棋士になることだけを考えてきましたが、今回はそうではなく、純粋に将棋が大好きなので、少しでも自分の棋力向上を目指して、より強い方々と対局したいなという思いがあります」 記者会見を開き、編入試験への意気込みをこう語った里見女流五冠。女流の第一人者という立場に安住することなく、将棋への飽くなき探究心と向上心で大きな挑戦の時を迎えようとしている。どんな構想で大一番に挑むのか、一局一局……いや、その一手一手から目が離せない。<文/日刊SPA!編集部 写真/産経新聞社>
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