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「阪神はアンパイ!?」現役スコアラーが分析した開幕戦

阪神タイガース

DeNA3連戦は1勝1敗1分け。初戦では藤川が崩れ同点に追いつかれるなど不安要素も……。

 ついにプロ野球が開幕! 今回から数回に渡って、プロ野球某球団の現役スコアラーに「野球ツウになるための野球の見方」をこっそり教えてもらいます。初回のテーマは「開幕3連戦で早くも浮き彫りになった”手強いチーム”と“アンパイなチーム”」です。

◆「センター返し」と「2番打者」

スコアラーA(以下A):開幕3連戦を2勝1分と、好スタートを切った昨年のリーグ覇者中日。落合博満監督から高木守道監督へとバトンは渡ったけど、このチームの野球は相変わらずブレていないね。

スコアラーB(以下B):中日の攻撃陣は「得点を挙げるために今、自分は何をすべきか?」を純粋に考えられる。その意識が高いからプライドを捨てて何でもやってくる。マン振り(=大振り)するのはクリーンアップだけ。そこがホントに厄介なんだよね。

A:象徴的なシーンは開幕戦の対広島戦、0-0で迎えた5回裏の攻撃。センター前ヒットが止まらないんだ。先頭の荒木から、3番森野、6番井端(セカンド内野安打)、7番平田と1イニングに4本のセンター前ヒットで一挙3得点。押せ押せムードに入った攻撃に対して、相手投手は長打を恐れて外中心にしか投げれないもの。それを理解した上で、ひたすらにセンターへ弾き返す。この基本に忠実な戦術でもぎ取った点を、昨季チーム防御率2点台の投手陣が守りきる。今季も手強い印象を受けたね。

B:対照的に「しめしめ」と思ったのは阪神。DeNAとの3連戦は2番柴田が機能していなかったね。

A:開幕戦の初回の攻撃、1番平野のレフト前ヒットと敵エラーで無死2塁のチャンス。2番柴田はきっちり犠打を決めたに見えたが、ここに問題の本質がある。ランナー2塁の送りバントは、三塁線に少し強めに転がすのが基本。三塁手が捕球すれば2塁ランナーは3塁に進塁しやすいからね。ところがこのケース、何を思ったか柴田は一塁手・小池へバントを転がした。結果として犠打は成功したものの、こういうプレーは野球の流れを断ち切っちゃうよね。

B:3回裏もそう。1死から1番平野が二塁打で出塁。左打者を2番に据える本来の意味は、ランナー1塁や2塁のケースで引っ張れば進塁打となるケースが多いからに他ならない。しかし柴田はここでピッチャーゴロ……。

A:極めつけはこれ。阪神の1勝1分けで迎えた第3戦。1点を追いかける阪神は5回裏、1死から平野がヒットで出塁。果たして2番柴田は……ショートフライ。その後、3番の鳥谷が二塁打を放ったものの結局得点できず。直後の6回表、横浜に致命的な5点を奪われ連勝を逃したんだ。

B:試合の状況を見て、センター返しを徹底できる打者を揃える中日と、状況を理解できなかった2番を置く阪神。これだけで、今季どういう野球をするのかが見えてくるよね……。

<構成/NANO編集部
海外サッカーやメジャーリーグのみならず、自転車やテニス、はたまたマラソン大会まで、国内外のスポーツマーケティングに幅広く精通しているクリエイティブ集団。「日刊SPA!」ではメジャー(MLB)・プロ野球(NPB)に関するコラム・速報記事を担当。




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