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ヤマニンウルスがデビュー戦で圧勝!競馬の華「大差勝ち」の記録を振り返る

後続に4.3秒差のレコード勝ち。衝撃のデビューを果たしたヤマニンウルス

競馬

後続に4.3秒差をつけて新馬戦を勝利したヤマニンウルス 
写真/橋本健

 8月20日にデビュー戦を勝利したヤマニンウルスが話題になっています。というのも、同馬が2着につけた着差は4.3秒。これは1986年以降、平地のレースでは最大の数字です。勝ち時計1.44.3はJRAの2歳レコードを更新する速さで、手綱をとっていたのがスーパールーキー・今村聖奈とあらば、大きな話題になるのも無理はありません。  競馬ファンは、潜在的に「とてつもなく強い馬を見たい」という願望を持っています。その願望に、最も直接的に訴えかけてくるのが「大差勝ち」でしょう。そこで今回は、過去の「大差勝ち」について振り返ってみたいと思います。

G1レースの大差勝ち。1位で並ぶ2レースはともに2003年秋

 まずは、平地G1レースにおける着差ランキングをみていきましょう。 1位 2003年ジャパンカップ 1.5秒 勝ち馬タップダンスシチー 1位 2003年有馬記念    1.5秒 勝ち馬シンボリクリスエス 3位 2013年有馬記念    1.3秒 勝ち馬オルフェーヴル ※3位タイに1987年阪神3歳S(サッカーボーイ)、1987年桜花賞(マックスビューティ)  第1位は奇しくも2003年秋のレースが2つ並びました。  2003年のジャパンカップは、最内1番枠から果敢にハナを切ったタップダンスシチーが圧巻の逃げ切り勝ち。重馬場に脚をとられ、後続馬が伸びを欠く中で、ラチ沿いピッタリをスイスイと走り抜けました。1番人気のシンボリクリスエスは3着。  ジャパンカップで不覚を取ったシンボリクリスエスが、捲土重来で臨んだのが有馬記念です。このレースで引退が決まっていたため、汚名返上の場は、もうここだけ。  レースは、シンボリクリスエスが4コーナー手前で2番手まで進出し、直線で先に抜け出したリンカーンを捩じ伏せると、あとは差が開く一方。2着に9馬身の差をつけてゴールに飛び込みました。勝ち時計2.30.5は有馬記念のレコードを更新。現役最強の力をまざまざと見せつけ、ターフを後にしました。  前出のジャパンカップも重馬場でしたが、各馬がバテあいになるタフな馬場のほうが、着差がつきやすい傾向にあります。したがって、レコードが出るような芝での大差勝ちは、非常に価値が高いのです。
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重賞の大差勝ち。印象に残るのは、あの名馬の逃げ切り
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馬券攻略誌『競馬王』の元編集長。現在はフリーの編集者・ライターとして「競馬を一生楽しむ」ためのコンテンツ作りに勤しんでいる。
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