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旧統一教会問題で頻出「政治家の言い訳」を、能町みね子がセレクト。もはやギャグ

「マザームーン」山本朋広議員の言い訳

――言い訳はある意味、人間らしさが垣間見える瞬間でもあるかもしれませんね。 能町:最近では、旧統一教会関連で、多くの言い訳が飛び出しています。私は、経済再生担当大臣の山際大志郎議員の言い訳が好きですね。旧統一教会の関連会合に参加したという報道が出て、事実関係を追及された時に「報道を見る限り、出席したと考えるのが自然だ」と言っているんですよ。 都内で行われた会合であれば、記憶に薄いこともあるかもしれませんが、山際さんはネパールまで行って会合に参加しているんです。それを本当に覚えてないんだとしたら、ちょっと記憶力がなさすぎるなと(笑)。この記憶力では政治家が務まるとは思えないですね。 ――他に旧統一教会関連で気になる言い訳はありますか? 能町:言葉が立っているものが面白いです。自民党の山本朋広議員が、教会の韓鶴子総裁を「マザームーン」という尊称で呼んでいたことを指摘された時の言い訳は、「名前の読み方に自信がなかったから、関係者にニックネームを教えてもらいました」という、いい発言でしたよね。ニックネームじゃなくて、名前を聞けばいいだけなのに(笑)。 しかも山本議員、この件が発覚してから報道陣の前に出るときは、電話をかけているフリを1か月近く続けたんですよね。「そんなに考える時間があって、この程度の言い訳しか思いつかなかったのか」と思えるところもいいですよね。

教団の関連施設を訪れた生稲晃子議員は?

――新人の生稲晃子議員も、萩生田光一政調会長とともに、旧統一教会の関連施設を訪れていたことに対して、言い訳をしています。 能町:「暑かったので、顔を直すこととか、自分が間違えないようにしゃべらないといけないとか、そういうことに必死で、その時は周りをまったく見ていなかった」と言って、教団の関連施設だとは理解していなかったという言い訳で、これも好きです。 ――世間では「そんなわけないだろ!」という声が上がりましたが、能町さんは違う見解をお持ちとのこと。 能町:私は、マジで理解してなかったのかもしれないとも思っています。新人で右も左もわからないから、言われたまま連れられていったんじゃないかと。 ――超人気アイドルとして、考える余裕もないまま分刻みのスケジュールで、様々な場所で歌って踊っていた若い頃も、そうだったのかも知れませんね。 能町:だから、旧統一教会がどんな団体なのかさえも知らない可能性もあると思います。それはそれで、政治家の資質として大問題ですけどね。
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言い訳することで「崖っぷちから崖下に転落」
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Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。

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