生命保険会社で営業をしている田中琴美さん（仮名・20代）は、とんでもないモンスター社員と出会った。 「Bは中途で入ってきたのですが、この業界も営業も未経験でした。離職率が高い仕事なので、新入社員が辞めないよう優しく接しなくてはならなかったのですが……」 　彼女が入社して2週間。田中さんは、チームリーダーからBの勤務態度について相談を受けたという。 「外回りに出る際、彼女は行き先を伝えないまま、夕方まで戻ってこないと聞きました。また、夕刻には1日の活動報告をリーダーに提出することになっているのですが、それをせず、勝手に退社してしまうというのです」 　田中さんがBの教育係に選ばれ、外回りの際にお茶に誘ったそうだ。そして、日常の営業活動で何をしているのか聞くと、信じられない答えが返ってきた。 「彼女は『外に出たら家に帰って家事をしています。会社から歩いて20分くらいなんですよ』と言ったんです。そして、『夕方になったら会社に戻って帰社準備をして再び帰ります。それを毎日している』と、堂々と教育係の私に話してきました。 　正直、なんでうちに入社したのか不思議だったので理由を聞くと、『じつは私、妊娠しているんです。だから、どこかの社員になって産休と育休を使いたかったんです』と言われて。彼女は、まったく仕事をするつもりがないんだと……」