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WBC準決勝、最大の敵は“投手の出し惜しみ”。「佐々木→山本→今永」で必勝を

序盤の段階で勝負を掛けるべき

「栗山監督が声をかけてくれましたし、どういう打順がチームにとって一番なのかを考えて(の降格)だと思う。監督をそこまで悩ませてしまった。もっとしっかりしなければいけないなと思いました  村上は5番降格にも納得しているし、それはどんな打順になっても気持ちは変わらないだろう。悔しさは常に持っているが、6番からの“後方支援”は侍ジャパンにとって貴重な存在となるはずだ。  かつての侍ジャパンではスモールベースボールが謳われたが、その必要もないだろう。終盤の土壇場を除けば、序盤から勝負を掛ける戦いに持っていけるはずだ。ともかく接戦に持ち込まれるような展開にはしたくないので、これまでの試合と同様に、序盤から一気に試合を決めていきたい。

先発投手をいかに繋いでいくか

 一方の投手陣は先発投手をメインに投入していく事になる。大谷は今後の体調次第によるが、ダルビッシュとの2人のメジャーリーガーが登板するのは決勝と予測する。となると、準決勝は佐々木朗希(ロッテ)山本由伸(オリックス)ら国内組で臨むことになる。  先発はすでに佐々木と発表されているが、少しのピンチでも招くことがあれば、早期に山本へのスイッチも考えられる。  やはり、侍ジャパンとして考えたいのは、出し惜しみすることのない戦略だ。他国のように中継ぎ陣で逃げ切れるほどの投手陣を招集していないので、先発投手をいかに繋いでいくかがキーになる。ビハインドで山本を登板するようなことは避けたい。
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投手起用のトレンドからは逆行するが…
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新聞社勤務を経て、2003年にフリージャーナリストとして活動開始。『Number』(文藝春秋)、『slugger』(日本スポーツ企画)などの紙媒体のほか、WEBでも連載を持ち、甲子園大会は21年連続、日本シリーズは6年連続、WBCは3大会連続で取材している。2018年8月に上梓した「甲子園という病」(新潮新書)が話題に。2019年には「メジャーをかなえた雄星ノート」(文藝春秋)の構成を担当。 Twitter:@daikon_no_ken

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