WBC優勝で歓喜に沸く日本列島。いつか“第二の大谷翔平”を見てみたい
2023ワールド・ベースボール・クラシックの舞台で展開された物語の結末は、大谷翔平がマイク・トラウトを三振に斬ってとるシーンでクライマックスを迎えた。
「2アウトを取れば最後はトラウトだなと思っていたんですけど、先頭打者を出しちゃったのでできないかなと思いましたが、あの後ゲッツーになって最高の形になって、最高の結果になって良かったと思います」
テレビのフラッシュインタビューで、大谷翔平は振り返った。まさか本当に大谷とトラウトでWBCが決着するとは――。しかも、そのシナリオを大谷自らが完成させるとは――どこまでも大谷翔平という男は「絵になる」選手なのだろうか。
「野球をやってきて一番以外を目指したことはありません」
今回のWBC日本代表選出メンバーの先行発表記者会見のとき、大谷はそんな言葉を口にした。「出場する限りは世界一しかない」といった大号令が、今大会の優勝へのシナリオの始まりだった。
メジャーリーガーが参加したからといって、勝てることが保証されるわけではない。しかし、世界の先頭に立つ彼らがチームにいることが、何よりの財産になっていることは紛れもない事実だった。
世界の野球事情を注入し、選手たちの意識改革を行なったのはメジャーリーガーで唯一、直前合宿に参加したダルビッシュ有(パドレス)だった。
ダルビッシュは宮崎の合宿中、自身の役目をこう語っている。
「自分が日本にいたときは、世界の野球でどんなことが行われているか情報がなかった。だから、今回は自分が合宿から参加することで、それができたらと思う」
大谷の大号令で始まった物語
プロローグはダルビッシュによる意識改革
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ