更新日:2023年04月16日 17:23
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トー横キッズに、風俗嬢も…「コロナ前より儲かってる」レンタルルーム経営者が実態を語る

開業費用はひと部屋150万円、総額数千万円に!

 格安な上に自由度も高く、立ちんぼにとっては確かに使い勝手が良いのだろう。ところで、このレンタルルームという業態はいつごろ登場したのだろうか。「正確な時期はわかりませんが、規制された箱ヘルの跡地を有効活用しようとする流れで誕生した、と聞いています」と、Aさん。  箱ヘル、いわゆる店舗型風俗店は、たび重なる規制によって新規出店が事実上不可能となっており、出店する場合は規制前から存在する店舗を居抜きする必要がある。  そのため、老朽化の激しい建物が多いのだが、改築などにも制限がかかっており、テナントが空いても借り手がつきにくいという。確かに、部屋の広さや建物の造りなどを見れば、分かる人はすぐに箱ヘルの跡地と気づくかもしれない。 「私がレンタルルームを始めたきっかけも、知人が所有していた箱ヘル店を買わないかと持ちかけられたことでした。開業にあたっての初期費用はひと部屋あたり150万円くらいで、トータル数千万円。風俗店を作るよりもお金がかかったんじゃないでしょうか

立ち食いそば屋をやるような感覚

レンタルルーム

レンタルルームの内装(※画像はイメージ)

 カネと手間をかけて開業したレンタルルーム。経営するにあたって、どのような点に気を遣っているのだろうか。 「清潔感はもちろん、内装で小洒落た雰囲気を出すことにこだわっています。ただ、レンタルルームはなんといっても立地が大事。回転率で勝負しているので、駅から近くて出入りしやすい場所が理想的です。立ち食いそば屋をやるような感覚に近いですね(笑)。軌道に乗せれば、投資したお金は2年ほどで回収できると思います」  Aさん曰く、都内でレンタルルームが多い街は新宿、新橋、錦糸町とのこと。渋谷や池袋、上野など、都内有数の繁華街の名前が挙がらなかったことは意外だ。 「ここにも風営法が関わってきます。風営法の管轄下にあるお店は営業できる地域がもともと限られているんですが、それに加えて『保護対象施設の距離制限』もあります。これは、保護対象施設……具体的に言うと学校、図書館、児童福祉施設、病院、診療所の周囲200m以内には店を出せないというルールです。渋谷や池袋は、この縛りのせいで出店できる場所がほとんどないんです」
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新橋はレンタルルームの独壇場
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2015年よりライターとして活動中。実話誌を主戦場に、国内外の裏社会事情や珍事件、B級ニュースなどを追い続けている。イベンターとしても活動しており、東京都・阿佐ヶ谷のライブハウス「南阿佐ヶ谷Talking Boxトーキングボックス」で月に1回、出版関係者を招いたトークイベントを開催中。Twitter:@zerojirou

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