スポーツ

いじめを乗り越えて「普通のOL」から総合格闘家に。34歳インフルエンサーの素顔

普通のOLからプロの格闘家へ!

石毛里佳

プロデビュー初戦をKO勝ち!©ONE Championship

 そして、石毛さんは大学へ進学。専攻はエアポート・マネージメントでした。飛行場で働く 運航管理者や空港管理者などを育成する学科です。「もともと旅が好きで、航空系って恰好良いイメージがあったので選びました」と語ります。  しかし、卒業後は法律事務所の秘書をしたり、化学薬品会社のPR担当をしたりと、ごくごく普通のOL生活を送っていました。 「25歳の時、何かエクササイズをしたいと思いました。でも、私は走るもの泳ぐのも苦手(笑)。そんな時、MMAのクラブがあることを知り、入会したのです」  一度のめり込みと、とことんそれに打ち込むという性格で、1年を経たずして、アマチュアのMMA大会で賞を獲得するように。 「10代のころ、合気道と空手に熱中していた感覚が戻って来ました。毎日練習を積み重ねましたが全然苦になりませんでした」

スタートから猛ダッシュで臨んだプロの試合

石毛里佳

勝利の後はタイ式にワイ(合掌)で感謝を捧げる。©ONE Championship

 石毛さんの中に才能を見出した「ONEチャンピオンシップ」からオファーを受け、会社を辞めて改めてトレーニングに励みます。そして2017年、プロ格闘家としてデビューしました。初戦の相手はマレーシアのオードリーローラ・ボニフェイス選手。 「プロの試合に出るのは初めてで右も左も分からない。その上、実は2週間ほど前からかかとが腫れている状態でした。これは1ラウンドでケリをつけるしかないと思いスタートから猛ダッシュで挑みました」  結果、1ラウンドでKO勝ち! バンコクでの試合ということで地元観客から大歓声を浴びました。  その後も、159センチという小柄な体格にもかかわらず、各国の猛者と戦うことから“タイニードール(小さい人形)”というニックネームが付き世界中でファンを魅了します。
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コスプレでリングに登場する理由とは?
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バンコク在住のフリーライター。タイを含めた東南アジア各国で取材、JAL機内誌スカイワードやアゴラなどに執筆。観光からビジネス、エンタテインメントまで幅広く網羅する。NHKラジオなどへの出演も行っている。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員。

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