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「当初は純粋なエロ漫画だった」。嫉妬や愛憎にまみれた“コスプレ漫画”ができるまで

注目してほしいシーンは…

——読者に注目してほしいシーンはありますか? すずはね:コスプレ中のレイヤーさん同士が雑談しているシーンですね。コスプレイベントの中で自分が大好きな風景を描いたので!   あとは、「男カメラマンと女コスプレイヤー」という今のコスプレ界隈のメインストリームのキャラの駆け引きというか関係性の変化などにも注目してほしいです。 今まで日の目を見なかった、キャッチーではないけど細かいあるあるや、じんわりと恐怖や寒気を感じるコスプレネタも盛り込んでいくつもりです。

魅力は「本当に“ある”という感覚」

——最後にすずはねさんが考える、コスプレ文化の魅力は何ですか? すずはね:“存在感”という言葉ですら表せない、“ある感”です。なんというか……本当は存在しないものが、目の前に本当に“ある”という感覚というか……。 少し話しは逸れますが、自分は『ガンダムW』をリアルタイムで観てた世代で。小さい頃に初めてガンプラを造ったとき「うわっ! すごい! Wガンダムがここにある!!」ってめちゃくちゃ興奮したんです。コスプレを生で初めて見たときにも、同じ感動を感じました。 コスプレをしたレイヤーさんたちが、リュックやバッグを持ってコスプレ広場(コスプレを撮影できる場所)まで歩いて移動していたり、休憩をしながら他のレイヤーさんと話していたり、メイク直しをしていたりする姿を見ると想像できるんです。実際にキャラクターがいたら、カバンも持つしメイクも直すだろうなって。 コスプレの持つ“ある感”すべてに魅了されます。 <取材・文/日比生梨香子>
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次ページより『コスは淫らな仮面~オートクチュール~』第2話を特別に一部公開
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フリーライター。サブカルチャーとグルメ、自由業のキャリアに関心があります
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