仕事

世界初の“特攻服”カタログ「全国各地でぜんぜん違う」今明かす6万部大ヒットの裏側

『ティーンズロード』で人気の暴走族を撮影

BAMBO

写真は、ティーンズロード増刊・特攻服カタログ『BAMBO』の表紙

 そんな特攻服ファッションカタログのタイトルは『BAMBO(バンボー)』です。余談ですが、当時、横浜方面の暴走族たちは単車の排気音を口で真似する時に“バンボー”と言っており、いつしか暴走族のことを「バンボー」と呼んでいたという話を聞き(これも諸説あるとは思います)その呼び方をタイトルにそのまま使ったわけです。  そしてティーンズロードで人気のある男女チームに連絡して、北は北海道、南は九州まで足を運び、ほぼ撮り下ろしました。今の出版界では予算がかかりすぎて到底できないような企画を決行したのです。

現役暴走族をファッション誌さながらに撮影

BAMBO

現役暴走族をモデルにファッション誌さながらの撮影を行った。写真は、ティーンズロード増刊・特攻服カタログ『BAMBO』より

 撮影したチームは全国で20チームくらいでしたが、すべてカメラマンがファッション誌さながらにきっちりライティングを組んだうえで時間をかけて撮影しました。  唯一違うのは、通常のファッション誌ではプロのモデルを使うのですが、特攻服カタログでは正真正銘の「現役暴走族」がモデルなわけです。
BAMBO

写真は、ティーンズロード増刊・特攻服カタログ『BAMBO』より

 睨みを利かす表情はプロなんですが、ポージングにおいては当然素人なので、かなり時間がかかったことを覚えています。
BAMBO

特攻服の着こなしは全国各地で異なる。写真は、ティーンズロード増刊・特攻服カタログ『BAMBO』より

 とはいえ、本物の暴走族による特攻服の着こなしは、本人にしか出せない“風格”みたいなものが漂っていました。後日、写真があがってくる(※)のが楽しみだったのを覚えています。 (※)当時のカメラはデジタルではなくフィルムだったので、その場では撮影した写真が見れなかった。
次のページ
最強にお金と手間をかけた世界初「特攻服カタログ」
1
2
3
伝説のレディース暴走族雑誌『ティーンズロード』をはじめ、改造車だけを扱うクルマ雑誌『VIP club』や特攻服カタログ『BAMBO』、渋谷系ファッション雑誌『MEN’S KNUCKLE』など、数々の不良系雑誌の編集長を務めて社会現象を起こす。現在は、大洋図書発行の実話誌『実話ナックルズ』のYouTubeチャンネル「ナックルズTV」や、ギャル男雑誌『men’s egg』をWebで復活させたYouTubeチャンネル「men’s egg 公式」のプロデューサーとして活躍中。

記事一覧へ
おすすめ記事
ハッシュタグ