ヤンキーたちが特攻服に「漢字」を好んで入れた意外な理由。「愛羅武勇」「夜露死苦」
こんにちは。伝説のレディース暴走族雑誌『ティーンズロード』3代目編集長をやっていた倉科典仁と申します。ティーンズロードは1989年に創刊され、90年代には社会現象に。現在は休刊となっておりますが、そんな本誌に10年以上携わっていました。
暴走行為(共同危険行為等)は決して許されるものではありませんが、時を経て、編集者として今振り返る「暴走族」の姿とは……。
令和の若者たちには理解に苦しむ話だと思いますが、レディース(女性暴走族)はもちろん、昭和、平成時代に生きた“ヤンキー”と呼ばれる不良たちは、「愛羅武勇(アイラブユー)」や「夜露死苦(ヨロシク)」など、英語なども含め、あらゆる言葉を漢字に変換することを好んでいました。特攻服には、チーム名まで漢字で刺繍が施されます。
“ヤンキー界の重鎮”と呼ばれる、青少年不良文化評論家の岩橋健一郎氏をインタビューした際、そこには意外な理由があることがわかったのです。
諸説あることを前置きしたうえですが、今回は岩橋氏が語った「暴走族がなぜ漢字に変換していたのか」というルーツをご紹介します。
みなさんも一度くらいは「愛羅武勇(アイラブユー)」や「夜露死苦(ヨロシク)」などという漢字変換した文字を目にした経験があると思います(今の若者は無いかな……)。
以前、岩橋氏はそのルーツを調べたことがあるそうです。あくまでも「諸説ある」とはおっしゃっていましたが、ヤンキーの「漢字変換カルチャー」は、どうやら神奈川県の横須賀周辺の暴走族から始まったらしいのです。
「当時、横須賀周辺には外国人の金髪の不良がたくさんいました。その多くは横須賀の米軍基地に配属されていた米兵の子どもたちです。そのなかには暴走族をやる人も少なくありませんでした。彼らが、自分たちの使っている英語を漢字に当て込んで遊んでいたようです」(岩橋氏、以下同)
ヤンキーたちが漢字を好んで使う意外な理由
漢字変換カルチャーのルーツは横須賀?「愛羅武勇」「夜露死苦」「仏恥義理」
伝説のレディース暴走族雑誌『ティーンズロード』をはじめ、改造車だけを扱うクルマ雑誌『VIP club』や特攻服カタログ『BAMBO』、渋谷系ファッション雑誌『MEN’S KNUCKLE』など、数々の不良系雑誌の編集長を務めて社会現象を起こす。現在は、大洋図書発行の実話誌『実話ナックルズ』のYouTubeチャンネル「ナックルズTV」や、ギャル男雑誌『men’s egg』をWebで復活させたYouTubeチャンネル「men’s egg 公式」のプロデューサーとして活躍中。
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