更新日:2023年11月28日 20:14
仕事

「あの人、かなり強烈ですよ」開店前からシャッターを叩く迷惑老人客に、先輩バイトが“まさかの対応”

モーニングを完食したら鞄から黒ニンニクが…

黒にんにく「それで迷惑行為が終わったわけじゃないんです。モーニングを食べ終わると、今度は鞄から何かを出して食べ始めたんです」  びっくりした美月さんが「喫茶店で持ち込みなんてご法度でしょう」と持ち込み禁止を伝えようとすると、問題の客が食べていたのは“黒ニンニク”だった。鞄の袋から取り出してはむしゃむしゃとむさぼるように食べると、店内にニンニク臭が広がる。 「注意しても平気な顔をして自分のやり方を通すんです。しかも毎日来店する。本当に困った客でした」  困った客が1人でもいると「何をやっても許される」という暗黙の了解が成り立つのかもしれないと心配した美月さん。その不安は的中する。

オンライン会議でベラベラと英会話

 ニンニク臭を巻き散らす客が9時半過ぎに帰ると、今度やってきたのは、営業職と思しき60代男性。そしてオンライン会議を行っているのだろう、iPadのスピーカーをオンにして英語でベラベラと会話するのだ。 「どうせ店のスタッフも客も英語をわからないだろうとバカにしているような態度。そこで一発でやめさせる方法を考えました」  そこで、アメリカに留学経験のあった美月さんは「お客様、大声で話すと他のお客様に迷惑がかかりますから、すぐにおやめください。オンライン会議はうちではなくよそでおやりください」と英語でべらべらとまくしたてた。すると、驚いた客があわてて帰ってくれた。「迷惑行為を阻止できたのは嬉しかった」と美月さん。  それからも美月さんは純喫茶で2年間働いていたが、オーナーの甥が経営を継ぐことになり、美月さんは父とともに撤退した。父はその時に芸能の仕事もやめた。ただし、その後はオーナーの甥が千万円の赤字を出してしまったことが原因で経営悪化し、つい先日40年以上の歴史に幕を降ろしたという。 <取材・文/夏目かをる>
コラムニスト、作家。2万人のワーキングウーマン取材をもとに恋愛&婚活&結婚をテーマに執筆。難病克服後に医療ライターとしても活動。ブログ「恋するブログ☆~恋、のような気分で♪
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