更新日:2023年06月16日 18:22
スポーツ

本番まで“あと5試合”。森保監督に起用してほしい「2人の選手」

現状維持ではなく、豊富なタレントを共存させてほしい

アジア2次予選やアジアカップでは相手が格下となることが多いので、必然的にボールを保持する時間が長くなり、課題となっている戦術を試す絶好の機会となることだろう。また、アジアカップでは勝ち上がればイラン、サウジアラビア、韓国といった強豪と対戦する可能性があり、そのときにこそ「戦術の使い分け」が試される機会となる。そういったことを踏まえると、ワールドカップでの完成度を高めるためにも、アジア予選やアジアカップは手を抜けない試合ばかりなのだ。 とはいえ、カタール大会と同じメンバーで戦うわけではないので、同じ戦術をベースにしてほしくはない。現在好調で伸びている選手は前線に多く、これは半年前とは明らかに違う状況だ。 得意のドリブル突破をベースに、プレミアリーグで多くの得点機会を演出した三笘薫。ドリブルやパス、コンビネーションを屈指し、UEFAチャンピオンズリーグ出場権獲得に貢献した久保建英。ややレベルが劣るとはいえ、スコットランドで得点王とMVPを獲得した古橋亨梧。他にも鎌田大地や伊東純也、堂安律など攻撃のタレントは豊富である。彼らが良き関係性を保てるような戦術を採用すれば、得点力不足という言葉も吹き飛ぶことだろう。

三笘の突破力を戦術に落とし込むには

三笘がドリブル突破を得意とすることは、ワールドカップを見ていた人であれば誰もが知っていることだろう。実際に今季のプレミアリーグでもドリブル突破を仕掛けた回数はトップ10に入っている。そのことを踏まえると、まずは三笘がドリブル突破を仕掛けやすい形をチームとして演出できるような戦術にすべきだし、突破するだろうコースのスペースを空け邪魔をしないようにすべきである。 三笘のドリブル突破は世界でも屈指のレベルとはいえ、その成功率は50%強である。ということは、2回に1回は取られてしまう可能性があるということだ。それでも2回に1回は決定機になるかもしれないことを考慮すると、果敢に挑戦させるべきプレーになる。だとすると、チームの戦術としてリスクをケアできるような戦術にすべきで、奪われた後に他の選手がすぐに奪い返せるようにプレッシングできるポジショニングを取るようにしなければならない。
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古橋と旗手のコンビが見たい
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スポーツライター。日本最大級だったサッカーの有料メディアを有するIT企業で、コンテンツ制作を行いスポーツ業界と関わり始める。そのなかで有名海外クラブとのビジネス立ち上げなどに関わる。その後サッカー専門誌「ストライカーDX」編集部を経て、独立。現在はサッカーを中心にスポーツコンテンツ制作に携わる
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