更新日:2023年11月28日 19:48
仕事

「客室の様子がおかしい」元ラブホ従業員が語るトンデモ事件簿。扉を開ければ“下半身にタオル”の客が…

ベッドの上で痙攣

ベッドルーム「もしかしたら同時退室のルールを忘れているだけなのかもしれない、というよりむしろそうであってほしい」と考えながら、清掃しようとして誤って入室してしまったという“てい”で、勢いよくおじいさんがいる客室のドアを開けました。  なんと客室には、下半身にタオルを巻いたままベッドの上で痙攣しているおじいさんの姿が。  筆者は大慌てでおじいさんの容態を確認したのち(とはいえ救命に関する知識は皆無なので声掛けだけに留まりましたが)、119番に連絡をして救急隊員を待つことに。  10分ほどで救急隊員の方が駆けつけてくれたのですが、筆者にとってはその時間があまりにも長く感じました。

財布の中にはボロボロの紙切れが

 このようなケースに遭遇してしまった“運”の悪さ、自身の力でおじいさんを助けることができない不甲斐なさ、デリバリー女性の薄情さ……。  様々な感情がごちゃ混ぜになり、筆者自身も倒れそうなほどに疲弊してしまっておりました。  駆けつけてくれた救急隊員の方がおじいさんの容態を確認し、「一応大した問題ありません。ただもう少しこの状態が続いたら危なかったのかもしれない」と筆者に一言。  その後、おじいさんの身元を調べるために彼の財布を(無許可で)見させていただきました。財布の中に入っていたのは数万円の現金とカード類、それとボロボロの紙切れだけ。四つ折りにされた紙切れを開くと、自宅の電話番号と、その脇には妻の名前が記載されておりました。
次のページ
“夫”がラブホにいた事実を伝えるかどうか…
1
2
3
およそ6年にわたり、渋谷区道玄坂の激安ラブホにて受付業務および清掃業務に従事。繁華街で様々な人間を見てきた経験をもとに、迷惑客の存在やスタッフの裏事情などをテーマに執筆(していく予定)。
記事一覧へ
おすすめ記事
ハッシュタグ