更新日:2023年07月13日 14:59
エンタメ

2023年夏ドラマ15本を総ざらい。恋愛、職業、人間…ジャンル別に見れば世相がわかる

<職業ドラマ>転職エージェント、裁判所の執行官…斬新な設定

転職の魔王様

『転職の魔王様』番組公式HPより

 職業ドラマは計3本。いずれも目新しい。 『転職の魔王様』(フジテレビ系、制作・関西テレビ、月曜午後10時、17日から) 主演・成田凌(29) 『シッコウ!!~犬と私と執行官~』(テレビ朝日、火曜午後9時、4日から)主演・伊藤沙莉(29) 『トリリオンゲーム』(TBS、金曜午後10時、14日から)主演・目黒蓮(26) 『転職の魔王様』の舞台は転職エージェント会社「シェパードキャリア」。今や転職関連企業は一大産業だが、その内幕が描かれるのは極めて異例。やはり時代が表れている。  成田が演じる主人公は同社のキャリアアドバイザー・来栖嵐。彼に転職の相談に訪れるのがヒロイン・末谷千晴(小芝風花)。新卒で入社した大手広告代理店を3年未満で辞めた。転職は成功するのか。 『シッコウ』は各地方裁判所に所属し、強制執行などを行なう執行官たちの物語。伊藤が演じる吉野ひかりは犬に通じているところが買われ、執行官・小原樹(織田裕二)の執行補助者となり、現場で飼い犬のケアなどを担当する。  織田を主人公にしなかった狙いは分かる。伊藤を主人公とすることで、知られざる執行官の世界を第三者がのぞき見る形にした。ドラマのセオリーの1つだ。

1兆ドルを稼ぐ、若者2人の夢は……?

『トリリオンゲーム』は目黒扮する主人公の大学生・天王寺陽と友人の平学(佐野勇斗)が1兆(トリリオン)ドルを稼ぐために起業し、夢をかなえるまでの物語。この2人に出資するのは吉川晃司(57)が演じる腕利きの投資家・祁答院一輝。2人がどうやって1兆ドルを稼ぐかが見どころである。
トリリオンゲーム

『トリリオンゲーム』番組公式HPより

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平和なはずの地方都市で…
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放送コラムニスト/ジャーナリスト 1964年生まれ。スポーツニッポン新聞の文化部専門委員(放送記者クラブ)、「サンデー毎日」編集次長などを経て2019年に独立。放送批評誌「GALAC」前編集委員

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