仕事

「延長なんて言ってない!」カラオケ店で怒鳴る泥酔オジサン客に、男性店員が出した“シビアな結論”

訳のわからない文句を言う年配男性

 祐介さんは、部屋から出てきた団体客のお会計を進めます。すると――。 「私がレジを打っていたら、一人の年配の男性がいきなり『なんだその値段! 高すぎないか!』と怒鳴ってきたんです。急な理不尽すぎる言い分に驚きましたが、その年配男性に延長を申請があったことを告げ、再度料金を確認してもらいました」  にもかかわらずその男性はさらに声を荒げて、「自分たちが酔っていることをいいことに高額な請求しようとしている!」と、ありもしないことを叫んで、食ってかかってきたそうです。 「今までそれなりの修羅場を乗り越えてきましたが、ひどいけんまくに困り果てました。延長を依頼してきた紅一点の女性に目を向けると、彼女は申し訳なさそうに下を向いたまま私から視線を外しました。おそらく男性はそれなりの立場のようだったので、言い出すことができなかったんでしょうね」  

一件落着したものの…

カラオケを楽しむサラリーマン それからまだ依然として年配男性はブツクサと文句を言っていたようです。 「男性をよそに、他の若い世代の面々が下を向いていた女性に向かって何かを確認して、必要な代金を全員から集めて支払ってくれたんです。見ていると、何だかその状況に慣れている様子だったので、年配男性は普段からあんな感じだったみたいですね」  そう苦笑しながら話す祐介さん。若い衆に手をつかまれ、それでも文句を言いながら店から出ていく一行を見送ったあと、どっと疲れが押し寄せたと言います。 「今までこういった経験は何度もあったんですけど、今までの積み重ねがついに爆発したんでしょうね。急にこの仕事を続ける自信がなくなりました。もう疲れましたよ」  店長になる夢があったそうですが、自分自身に限界を感じてしまった祐介さんは、もう酔っ払い相手の仕事はこりごりとのことで、目下、FP(ファイナンシャルプランナー)の資格取得に励んでいるのだとか。 <TEXT/ベルクちゃん>
愛犬ベルクちゃんと暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営
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