仕事

「任せてください!」上司の期待に応えるべくヤリ過ぎた営業マンの“大失態”

 誰しも期待されるとつい頑張ってしまうことは少なくありません。ましてや実績があったり、周囲からの評価が高かったりしたらなおさらではないでしょうか。今回は、デキる営業マンが会社の期待に応えるべく禁じ手を使ってしまい窮地に追いやられたエピソードです。
販売店員

※画像はイメージです(以下同じ)

 郊外に本社を構える生活雑貨製造販売会社に勤めている慎吾さん(仮名・33歳)。彼は現在、新製品をデパートなどの催事場で展開する営業サポートをしていると言います。

社運がかかった商品を託される

「私、いつもはデパートなどの催事コーナーで販売促進するスタッフを少し離れたところで見守る役目なんですが、今回は社運がかかった重要商品だったので、入社当時を思い出しながらみんなと一緒に全力で実演しようと決めていたんです」  それもそのはず、今回お披露目する商品は5年の歳月を費やした商品とのことで、“新製品販売王”の異名をもつ慎吾さんも思い入れが強かったと言います。 「このデパートの催事は単なる販売チャンネルのひとつに過ぎないのですが、実はここで幸先の良いスタートを切ると、必ずその商品はその後もヒットするという経験値があったんです。だから必ず成功させたかったんです」

準備万端でお披露目を迎えるも

 商品お披露目まで1週間を切り、ポップや実演のリハーサルなど当日に向けて慎吾さんは入念な準備をして当日を迎えます。ところが店内の混雑ぶりをよそに、慎吾さんの商品に興味を示す客は少なかったとか。 「なんでこんなに売れないんだろうと思って焦りました。商品は会社が5年かけて開発しただけあって素晴らしいものでした。僕もいつも通り準備万端で、アピールもできていたと思うんですが……。  何がいけなかったんでしょうかね。売れないと言うより、われわれのブースに足を運んでくれる人が少ないんです。酒場の客引きみたいに手当たり次第に声をかけて回る訳にもいきませんし……。あまりにもの的外れな展開にだいぶ焦りました」
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なりふり構っていられず…
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愛犬ベルクちゃんと暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営
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