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ジャニーズ会見を見た「会見のプロ」の意外な見解。「なぜ幼なじみの東山さんが社長なのか」

東山氏、井ノ原氏への評価は…

 会見を通じて言動に注目が集まった新社長に就任した東山氏と、ジャニーズアイランド代表の井ノ原氏。  東山氏は、被害を訴えている元ジャニーズJr.らへの救済措置について、「今回は法を超えて、救済・補償というのが必要だなと思っています」と述べたが、記者からの厳しい質問に対し、険しい表情や語気を強める一幕もあった。2人の会見の対応について石川氏はこう語る。 「東山さんは声のトーンも低くて落ち着いた雰囲気がありました。社長として今後どれだけできるかは未知数ですが、ハラスメントの当事者の疑惑があるなかで、苦しい立場であることに変わりはないでしょう。“解体的出直し”の第一歩として本来であれば外部から人材を呼ぶべきだったのでしょうが、それができなかった。タレントとして対外的な人当たりはよさそうだが、なぜ幼なじみの彼が社長なのかの説明が足りない会見だった」  会見中、東山氏はジュリー氏との関係について「14歳の時から知っている。スタイリストも務めてもらった。幼なじみのような関係」と述べていた。一方で、井ノ原氏の評価について、石川氏は「率直な思いを語っていたのはよかったですが、会見冒頭の説明で彼がなぜ出席しているかの説明がなかったのが残念」と語る。 「今回の会見全体にも言えることですが、あらかじめ記者たちにペーパー(会見要旨)を配っていたら4時間もかからず、半分の時間で終わっていたと思います。井ノ原さんについては、なぜ会見に出ているかの説明がひたすらなく、どの立場で出席しているかが記者に伝わっていなかったと思います。記者も質問のしようがなく、なかには彼が副社長に就任すると勘違いした人もいました。のちに井ノ原さんがジャニーズアイランド社長で、ジャニーズJr.の育成の責任者だという理由で出席していることが分かりましたが、そこをまず司会者、あるいは東山さんが言うべきでした」

なぜ4時間以上の長丁場になったのか?

ジャニーズ事務所

ジャニーズ事務所前(乃木坂駅前の風景)

 9月7日、午後2時にはじまった会見が終わったのは午後6時10分ごろだった。そもそもなぜここまで長引いたのか。 「記者の質問が尽きるまで会見を続けようという方針だったのか、あるいは会見に慣れていなかったのかはっきりとはわかりません。ただ、先ほども述べたように会見の組み立てが悪かったのは明らか。会見をセッティングし、司会を担当したのがPR会社ではなく、外資のコンサルティング会社だったからかもしれません」  実際、質疑応答の一発目に指名されたのは「しんぶん赤旗」の記者で、次に指名されたのは会見を中継していないテレビ東京の記者だった。石川氏曰く「通常は顔なじみの記者から当てるのが定石」らしく、異例の会見だったことがうかがえる。
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「1回ですべての問題に回答するのは難しい」
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