更新日:2023年09月27日 16:25
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ビールの「秋味」は普通のビールと何が違う?実際に飲んで検証してみた

ホップにも“旬”がある!

 そして実はもうひとつ、秋のビールならではの特色があるんです。注目するのは、麦芽と並びたつビールの二大要素「ホップ」。日本で収穫時期を迎えるのは、7月~9月初旬ごろなんです。特に、収穫してから24時間以内に醸造工程に回されるものは“フレッシュホップ”と呼ばれ重宝されています。  つまり製造期間を加味すると、ちょうど夏の終わりから秋口に、旬のホップを使ったビールが出始めるというわけです。
ホップ

写真はイメージ

 そもそもホップってなに? という方も少なくないと思うので、軽く補足しておきましょう。ホップとは麻科の蔓性植物で、小さい松ぼっくりのような楕円形の毬花(きゅうか)をつけるのが特徴。その毬花を醸造過程で加えることで、ビール独自の苦みと香りが生まれます。ハーブやトロピカルフルーツが入っているかのような華やかな個性を、ホップで演出することもできるのです。  なお、ホップの新鮮さが体感できる『キリン一番搾り とれたてホップ』も11月に限定リリースされる予定とのこと。こちらも通常のビールと飲み比べると、旬のホップの個性をより感じられるかもしれません。

少しずつ飲みたいリッチな味

 濃厚な麦芽の味わいと、旬のホップの鮮やかな香り。秋の限定ビールは、この二点に注目して選んでみると、いっそう楽しめそうです。  これから気温が下がってくる季節のビールの飲み方として、「ゆっくりと、少しずつ味わう」というのをぜひとも試してみてください。冷蔵庫から出してすぐに飲まなくても、むしろ温度が少し上がったくらいのほうが美味しい、ということも意識してもらえるとよいでしょう。  だんだんと涼しくなってくる秋の夜長は、ビール片手にベランダで月を眺める――なんていうのもオツかもしれません。 取材・文/川瀬章太
フリーライター。神戸・大阪の編プロに8年勤務し、グルメ・街ネタ誌や飲食業界誌などを手がける。取材経験は1500件以上。某純文学新人賞の最終選考に3度残ったことがある。現在はWEBサイト「LIQLOG」などで、ビギナーにやさしいお酒の基礎知識や取材記事を執筆中
X(旧Twitter):@kawase_syota
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