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「育ててもらった恩を忘れたのか?」“学費も出してくれなかった”傲慢な父と一切の縁を切るまで

父は長男の子供しか抱っこしなかった…

 卒業後は現在の会社に就職し、同僚だった女性と26歳のときに結婚。その翌年には子供が生まれ、これを機に父親との関係が少しは改善するかと淡い期待を抱いたが、それは見事に裏切られることになる。兄夫婦の子供と自分たちの子供への対応が違っていたからだ。 「さすがに態度は露骨に変えませんでしたが、甥っ子や姪っ子は自分から抱っこするのにウチの息子にはそういうことは一切しませんでした。しかも、これは後で兄から聞いた話ですけど、父は兄の子供たちに教育資金としてかなりの額を生前贈与していたんです。息子にそのことは話していませんがある時、『爺ちゃんって叔父さん家ばかりひいきしてるよね。父さんには悪いけど、もう行きたくない』とハッキリと私に告げたんです。だから、新型コロナの流行が始まった20年以降は実家に帰省していません。母も6年前に亡くなっており、今さら父に義理立てするいわれもないですから」

珍しくかかってきた電話に出てみると…

 ところが、今から半年ほど前、珍しく父親から電話があったそうだ。何事かと思いつつ用件を聞いてみると、まさかの実家での同居の提案。高田さんが仕事を理由に断ろうとすると、「転勤願いを出せばいいだろ。なんならこっち(地元)で就職先の口を利いてもいい」と言い出す始末。しかも、「実家をリフォームしたいから費用を出せ」と高圧的な口調で迫られる。  それでも断固として拒否すると、父親は「今まで育ててもらった恩を忘れたのか?」と激昂。さすがにこれには頭に来たそうで、「兄貴のことばかり可愛がって俺には大学の学費すら出さなかった奴がよく言うよ。しかも、息子のことまで差別しやがったくせに『同居しろ! リフォーム代を出せ!』だ? 寝言は寝てから言え!」と怒鳴ってしまったとか。
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兄弟ともに父親の老後の面倒を見ることを拒否
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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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