「庭にウッドデッキはいる?いらない?」にずばり回答。日本人は庭を上手く使えてない
今、住宅系のYouTube界隈を騒がせている男がいる。動画チャンネル『ジュータクギャング』の押村知也だ。設計から建築、インテリアコーディネイトに至るまで住宅に関するすべてをこなす住宅のスペシャリスト「住空間クリエイター」である。歯に衣着せぬ彼の発言は、わかりやすくて痛快。『ジュータクギャング』は、更新のたびに視聴者の心をつかみまくっている。そんな押村に、「庭にウッドデッキは必要か?」と問うと、「僕のお客様には、ぜひ作りましょうとお勧めしています」と即答。
多くの人はウッドデッキにどんなイメージを持っているだろうか。「庭でバーベキューするために必要」「と思ってつけたものの、結局使わなかった」「木が老朽化してすぐボロボロに」……などなど、案外、有効活用している人は少ないのではないだろうか? しかし、押村が導入を勧めるには訳がある。「ウッドデッキは、庭へ出入りするための台です」と言う。果たして、ウッドデッキは日本人の生活をどう変えるのだろうか。
庭を持つ人であれば、一度は導入を考えたことがあろうウッドデッキ。実際の普及率はどのぐらいなのだろう?
「全体的に見れば、1割~2割ぐらいじゃないでしょうか。やっぱり、みんながみんな設置するものではありません。もちろん、庭がない、庭が狭いといった理由もあると思いますが、僕のお客様に関してはいえば、ほぼ100%導入しています。よっぽど土地が狭くて、外に出るスペースがないケースを除けば、縁側みたいなものでもいいので、絶対につくりましょうと勧めています」
しかし、日本人にあまりなじみがあるとは言えないウッドデッキ。そこまで需要はあるのだろうか?
「そもそも、多くの日本人は庭を上手く使えていません。ただ雑草が生い茂るだけのスペースになっていたり、それが面倒だといって砂利を敷いてしまったり。僕は、家のフロアを広げた先がウッドデッキだと考えています。洋画に出てくるような巨大なウッドデッキが必須ではありません。一階の掃き出し窓から外へストレスなく出られる仕組みとしてのウッドデッキなんです。段差を降りたり、サッシをまたぐというのは、人間にとって実は厄介な動作で、行動に制限をかけます。しかし、それがウッドデッキなら、フラットですから、スムーズに出入りできます。例えば、お皿を両手に持ったままでも外に出られるので、外で食事をしようとか、鉢植えの植え替えをするために庭に出ようとか、ちょっとした面倒くささを取り除いてくれる装置だと思っています。また、リビングの延長になる可能性を秘めているので、より家を有効活用できるようになります」
顧客の「ほぼ100%」がウッドデッキをつくる理由
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(おしむらともや)スタイラス所属。20代で建築、都市計画、インテリア、暮らしについてカナダ、アメリカで学び、輸入住宅などを手掛けるも挫折、住宅とは何かを見失う。大手ハウスメーカーや大手デベロッパーにコンサルティングして感じた「業界の嘘」と「都合の良い慣習」に納得できず、悪しき慣習にまみれた日本の住宅づくりからの逸脱が始まり、住宅業界の異端児となり、1000棟以上の建築設計を手掛ける。2022年7月にYoutubeチャンネル『ジュータクギャング』を開設。近著『美しい家のつくりかた』
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『美しい家のつくりかた』 1000軒の家を建ててわかったこと |
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