フケの原因となる生活習慣と対策
続いて、フケの原因と対策を紹介していきます。日常生活における何気ない習慣がフケを引き起こしている可能性も……。
・頭皮の乾燥
1年で特に空気が乾燥する冬は、頭皮が乾燥し、剥がれやすくなった角質が皮脂や汚れと一緒に乾燥フケとなって落ちてきます。
乾燥対策としては、頭皮用の化粧水やローションなどの保湿ケアがオススメです。あとは頭皮マッサージも有効で、血行を促進して新陳代謝を上げることで頭皮のターンオーバーを正常化しましょう。
・シャンプーが不十分/洗いすぎ
シャンプーが不十分で清潔な状態が保てていない場合は当然、フケが出てきます。また、夜は髪を洗わず、朝シャン派という方もいますが、頭皮に汚れやスタイリング剤が付いた不潔な状態で寝てしまうのは悪影響と言えるでしょう。
とはいえ、洗浄力の強すぎるシャンプーは頭皮の皮脂を必要以上に洗い流してしまうため、逆に乾燥フケや脂性フケの原因にもなります。洗浄力が優しめのアミノ酸シャンプーで1日1回、夜に洗うのがオススメです。ただし、加齢に伴って皮脂量が減少するので、中高年は回数を減らしてもいいかもしれません。逆に10代や20代の若い男性であれば、新陳代謝が活発なので回数を増やしてもいいでしょう。最適な回数は人それぞれです。
・ストレスの蓄積
精神的なストレスが蓄積すると、自律神経のバランスが崩れて、皮膚の正常なターンオーバーが行われずにフケが増えることがあります。運動、趣味などで適度にストレスを発散させることが大切です。
・栄養の偏り
栄養バランスの偏った食事も、フケが増える原因になります。脂質や糖質の多い食材を摂りすぎると脂性フケが増えやすいため、注意が必要です。お菓子・ケーキ・ベーコン・バター・マーガリン・マヨネーズなどは脂質や糖質が多いため、摂りすぎに気を付けましょう。
・ヘアカラー剤が合っていない
ヘアカラーやパーマ液の刺激でも一時的にフケが出ることがあります。カラー剤やパーマ剤が頭皮に合わず毎回フケや痒み、傷みが出る場合は使用をやめ、他のカラー剤やパーマ液を美容師に相談しましょう。
・ドライヤーの当てすぎ/半乾き
頭皮から近い状態で温風を当てつづけると、頭皮にダメージを与え、フケや乾燥、炎症などのトラブルを招いてしまいます。ドライヤーを使う際は頭皮から20cmほど離した位置でドライヤーを使用しましょう。ずっと同じ場所に温風が当たらないように、ドライヤーを持つ手を左右に振って熱を分散させながら乾かします。
また、男性の場合は、そもそもドライヤーを使わない人が多いと思いますが、髪が半乾きのまま寝てしまうと、頭皮が蒸れて雑菌が繁殖しやすくなるので注意が必要です。
前述の理由以外にもフケの原因として脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)や尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)、アトピー性皮膚炎、頭部白癬(とうぶはくせん)などの病気の場合もあります。
今回紹介した対処法を実践してもフケが改善しない場合は医療機関を受診しましょう。フケ以外にも発疹や赤み、かゆみなどの皮膚トラブルがある場合は、放置すると悪化する恐れがあるため、早めに医師に相談することをおすすめ致します。
<文/KUMA>
【
記事監修/新行内 出(しんぎょううち・いずる)】
中目黒院・池袋院の2院、“薬に頼らないAGA治療”をコンセプトに掲げる「
ナチュラルAGAクリニック」統括院長。薬に頼ることなくシャンプーや育毛剤、レーザー治療を用いて、副作用の心配をできるだけ少なく、よりナチュラルな発毛を目指している。また、日本皮膚科学会発行のAGAガイドラインに完全準拠し、発毛効果と安全性が確認された治療のみを行っている。
髪質改善専門家・美容師。東京都江東区にてリピート率95%以上の髪質改善専門店「
area」を3店舗経営。極度のダメージヘアやクセの強い髪もサラサラ・ツヤツヤにさせる独自の施術に定評があり、全国各地から髪に悩みを抱える人々が大勢訪れる。YouTubeチャンネル「
美容師くまのこだわりTV」で自宅で簡単にできる髪質ケアを中心に発信。