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「クスリ漬けにして判断力を失わせる」トー横キッズを犯罪に引き込む“トー横中年”の実態。一見、優しい兄貴分だが…

『大丈夫か?ご飯食べるか?』中年に恩義を感じるキッズ

[トー横中年]が大暴れ! 新宿・歌舞伎町に拠点を構え、トー横キッズの保護や食事の提供、広場の清掃といった活動に尽力している「日本駆け込み寺」の玄秀盛氏は、広場の中年とキッズの関係をこう分析する。 「広場に住みついている中年も、普段は広場にいない中年も、地方や機能不全家庭から何とか飛び出してきたキッズからしたら頼みの綱です。やっと辿り着いたトー横で、最初に『大丈夫か?ご飯食べるか?』と優しく声をかけてくれる中年にはほだされやすい。  その結果、薬物や売春行為、闇バイトを斡旋されてしまっても、『最初に声をかけてくれたおじさん』への恩義があり、警察や親にはその被害を訴えられない。こうしてあの界隈の犯罪はブラックボックス化してしまうのです」

「トー横には行くな」と言い続けることが対策

 キッズの心の隙間に入り込み、犯罪の手駒として飼いならしていく中年たちを一掃する手立てはあるのか。 「現状では打開策はありません。新宿署は今、立ちんぼや薬物などの対応で精いっぱいだし、区もすぐに広場の問題を解決しようという積極的な姿勢は見せていない。我々のように新たにやってきたキッズへ食事の提供などをして、なるべく広場の中年にたらしこまれないようにするといった、地道な手立てしかない。  トー横は『居場所ができる』なんて良いイメージでいわれているものの、そもそもは歌舞伎町。『臭い、汚い、暗い、危険、狂う』の5Kの歓楽街であるという認知を子どもたちに広め、『トー横には絶対に来るな』と強く言い続けるしかないでしょう」  トー横に来ても救われるのはいっときだけ、ということを若者に啓蒙し続けることが重要なのだ。
[トー横中年]が大暴れ!

玄 秀盛氏

【日本駆け込み寺・玄 秀盛氏】 (公社)「日本駆け込み寺」創業者理事、(一社)「青少年を守る父母の連絡協議会」代表理事。新宿区を中心にあらゆる困り事解決に徒事。 取材・文・撮影/週刊SPA!編集部
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