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ディズニーシーの園内が“複雑”な理由。なぜ構造が「日米で大きく異なる」のか

わざわざピラミッド型に変えた?

このピラミッドの形は、日本のオリジナルなのである。本来なら、アメリカのものと同じ形にした方が設置もしやすかっただろうが、わざわざピラミッド型に変えたのである。そこには、日本人が無意識的に持っていた都市の感覚があったのではないか、と思ってしまう。 と、ほとんど妄想にも近い形でTDSの「都市構造」を見てきたわけだが、アメリカで作られたテーマパークが日本で展開されたとき、見方によっては非常に日本的な特徴を持っている、というのは興味深い話である。ちなみにTDSの誕生について興味がある人は、そのパーク設営に関わった当事者である加賀見俊夫『海を超える想像力ー東京ディズニーリゾート誕生の物語』がおすすめである。 <TEXT/谷頭和希>
ライター・作家。チェーンストアやテーマパークをテーマにした原稿を数多く執筆。一見平板に見える現代の都市空間について、独自の切り口で語る。「東洋経済オンライン」などで執筆中、文芸誌などにも多く寄稿をおこなう。著書に『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』(集英社)『ブックオフから考える』(青弓社)
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