ライフ

面接時に罵詈雑言を浴びせられたことも…「右目を失明した女性」が“理想の自分”に出会うまで――大反響トップ10

差別的な態度を取られた結果、意欲が再燃

――そこから、再度作ろうと思ったのはなぜですか? リブ:大学を卒業して就職も決まって一生懸命働いていたんですが、職場に私の外見を揶揄してくる人が何人かいました。「昭和なのか」と思うくらいに、差別的な態度を取られた結果、気持ちもしんどくなったんです。 ――塞ぎ込みそうな出来事ですね。 リブ:だけど、逆にデザイン義眼を作る意欲が再燃しました。改めて、海外在住の技師さんに連絡したんです。それでもやっぱり、当時の私自身が作るのは難しいようだったから、日本の技師さんを紹介してもらいました。その方にデザイン義眼をお願いしてみたら「やったことないけど、やってみますよ」と言ってくださって。

“理想の自分”が写真に写っていた

リブ

個性的な義眼を次々に制作

――念願が叶ったんですね。最初のデザイン義眼はどんなものだったんですか? リブ:星空のモチーフが入った義眼です。 ――初めて装着した時の感想を教えてください。 リブ:最初の義眼をつけた時と違って、テンション爆上がりでした(笑)! 嬉しくてセルフィーを何枚も撮りましたね。“理想の自分”が写真に写っているという感じ。 ――その後はどんな義眼を? リブ:瞳の中で向日葵が咲いている鮮やかな虹彩の義眼や、ブラックライトを当てると、光って「EYE」という文字が浮かび上がるものを製作してもらいました。もちろんどちらも気に入って「好きなモチーフがデザインされていてこそ、私がつけたい義眼だな」と思いましたね。
次のページ
10年がかりで技術を習得
1
2
3
4
Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。

記事一覧へ
おすすめ記事