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元日開催のサッカー日本代表戦が、“お祭りムード”にはならない理由

招集されたメンバーは…

 アジアカップの最終メンバー候補はタイ代表戦に招集されたメンバーに加えて、イングランドで活躍する遠藤航、三笘薫、冨安健洋、スペインで意気に燃える久保建英、今季からイタリアへ渡った鎌田大地、ポルトガルで躍動する守田英正、スコットランドで修練を積む古橋亨梧、前田大然、旗手怜央らが候補に含まれる。これまでの序列を考えると、タイ代表戦で招集されたメンバーからは4〜8人が入れ替わることになるだろう。  ただ、三笘は21日に開催されたリーグ戦で負傷。しばらくはチームから離脱することを報告している。現地報道によれば1月上旬には復帰するという報道もあり、アジアカップに間に合う可能性もあるが、今のところは不透明となっている。また、久保建英も22日の試合で負傷したのではないかと報道されており、その状態が心配される。

選手の負担は数年前とは比べものにならないほどに

 余談にはなるが、12月14日のフットサル日本代表対アルゼンチン代表の試合を観戦した森保一監督に話を聞く機会があった。そこでサッカーとフットサルの共通点を示してくれた。 「サッカーとフットサルは違うスポーツという捉え方をされる方もいますけど、少年少女がフットサルをするにしても、サッカーをするにしても基礎的なものが身につくのではないかと思いました。スピードが速いなかでインテンシティを高く戦っていく、切り替えを早くするということはサッカーでも必要です。時間とスペースがないなかで技術を発揮する、相手を外していく技術、出して動く、縦パスを狙うということはサッカーにつながるものがあり、フットサルには基礎的なものがあると思いました。フットサルのスピーディーな展開、インテンシティのなかでクオリティをフルコートでも発揮できれば、世界でも勝てるんだというものを見させてもらったので、今日は良い刺激になりました」  このコメントから森保監督が目指すサッカーが垣間見える。ポイントはスピードとインテンシティで、いずれも高く保たれた状況のなかで技術を発揮できれば勝てると考えている。実際に、世界の潮流はそのように傾いており、選手個々の体への負担は数年前とは比べものにならないほど上がっている。
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三笘や久保を「招集しない選択肢」も
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スポーツライター。日本最大級だったサッカーの有料メディアを有するIT企業で、コンテンツ制作を行いスポーツ業界と関わり始める。そのなかで有名海外クラブとのビジネス立ち上げなどに関わる。その後サッカー専門誌「ストライカーDX」編集部を経て、独立。現在はサッカーを中心にスポーツコンテンツ制作に携わる
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