恋愛・結婚

元ラブホ従業員の女性が明かすトンデモ事件簿。興奮するセクハラ客を意気消沈させた意外な“仕返し”とは

受付のまわりは“地獄絵図”

口論「ほかのお客様は、ブチギレる男性を傍観していて、受付のまわりがカップルで埋め尽くされた異様な光景でした。挙げ句の果てに、キーだけを置いて帰ろうとする人まで出てきてしまい、私は半泣き状態でした」  “これがカオスって言うんだな”と、中野さんは思った。震える声で謝罪を繰り返し、何とかその場を乗り切ろうと必死だったという。 「並んでいたお客様も合わせて延滞金はもらわないことにして、何とか騒ぎをおさめました。ロビーに出てお客様に頭を下げましたが、最悪の空気でした」  その後、誰もいなくなった朝のロビーの静けさは、得もいわれぬ雰囲気だったとか。

不審な電話

 そのラブホは、朝番と夜番でシフトが分かれており、中野さんは朝番として週5勤務をしていた。 「基本の業務内容は、宿泊客のチェックアウト、ショートタイム利用客の対応、簡単な事務作業、空室の清掃指示など、特に難しいことではありませんでした」  珍しい業務内容としては「大人のおもちゃのメンテナンス」もあったそうだ。 「購入もできるのですが、無料の貸し出しもしていたので、消毒作業をしていました。使用済みのおもちゃを触ることに抵抗がある人も多いですが、私は特に苦ではなく、むしろヒマ潰しに最適な業務だったんです」  ゴム手袋をして、“電池の残量を確認したり、動作を確認したり”もしていたという。いつもと変わらない時間が過ぎていくなか、1本の電話が鳴った。
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電話の内容は…
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