「9歳長男の自己肯定感を育みたい」と悩む親に、笑い飯・哲夫が勧めた“子どもとの接し方”/がんばらない教育
芸人として活躍しながら、小・中学生向けの補修塾を経営する笑い飯の哲夫。子どもの教育に悩む親たちからの相談に答えていく。(著書『がんばらない教育』より。初公開2023年3月23日の再配信)
相談者◉41歳男性・会社員(妻、長男9歳)
今年9歳になる長男は早生まれ。周りに比べると身長も頭ひとつ分小さく、学習能力もコミュニケーション能力も後れを取っていると感じます。小さなことで言うとちょうちょ結びがなかなかできなかったり……。本人も焦りがあるようで、周りと同じようにできないと癇癪を起こしてしまう傾向があるのも心配です。
先日、3年続けている剣道の大会を観にいったら、周りの子に「〇〇くんはできないから」とみそっかす扱いを受けており、親としてとてもショックでした。わざわざカネを払って失敗体験をさせるのはバカらしいとも感じました。
時間が解決する問題かもしれませんが、なんとか子供に自己肯定感を育んでもらうにはどうしたらいいでしょうか。
まず、お金を払って失敗を体験させてあげるのは、とても有意義なお金の使い方だと思いますので、その点はご了承くださいますようよろしくお願いします。
子どものとき、家の手伝いなどで何かしらの楽をかましていると、「若い時分の苦労みたいなもん買うてでもせなあかんのや」と、よく叱られました。不条理な説法だとそのころは嘆いていましたが、今となってはその通りだと思っています。
若い時こそ苦難にぶつかって知恵を習得するべきだし、その知恵を生かしてゆくゆく社会で羽ばたけるわけですからね。羽ばたくために苦労をお金で買うとなれば、そのお金は大人から子供への先行投資といえるはずです。子供たちがよりよい大人になるための投資こそ正しい資産運用ではないでしょうか。
早生まれの長男の「自己肯定感」を育みたい
哲夫のアンサー
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’74年、奈良県生まれ。県下随一の進学校・県立奈良高校から関西学院大学文学部哲学科に進学。卒業後の’00年に西田幸治と笑い飯を結成し、’10年、M-1グランプリ優勝を果たす。『がんばらない教育』『えてこでも分かる笑い飯・哲夫訳 般若心経』ほか著書多数
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