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新NISAで狙いたい「高配当&株主優待」株。プロが実際に買った4銘柄も公開

おすすめの株主優待銘柄とその内容

KDDI

KDDI(9433)株価4920円(1月24日時点の終値)

 そんな中で、株価は堅調で、配当金もそこそこ良く、そして、魅力的な株主優待をしていることでバランスの良い銘柄として多くの人気を集めているのがKDDI(9433)だ。  同社の株主優待は100株以上1000株未満の保有者に初年度から3000円3年以上株を保有すると5000円相当のカタログギフトを出すもの。株価は底堅いし配当金も悪くないので、長く持っておきたい、一度買ったら売りたくない銘柄の代表格として、多くの個人投資家の支持を集めてきた。  しかし、1月16日。そのKDDIの株主優待が大きく変更されることが発表された。  カタログギフトをやめポンタポイントに変更する、と。例えば100株所有者の優待は1年以上保有が条件となり、5年未満までは2000ポンタポイント5年以上では3000ポイントを贈呈することになる。  それまでは、5年までは3000円相当のカタログギフト、5年以上は5000円相当だったので残念に思う人も多いだろう。  一方でポイントの方が使いやすいという方もいるだろう。この優待は、広く使えるポンタポイントではなく、総合通販サイトauマーケット限定のポイントにする場合は、1.5倍になる。  2023年夏以来、株式市場は高配当銘柄に加え、いい株主優待を出す銘柄が人気を集めてきた。特に、1月に始まった新NISAで投資を始める個人投資家の多くは、日々売買を繰り返すというよりも、中長期保有の目的で始める人が大半のはず。それなら、株主優待や高配当を出す株主還元姿勢が強い会社が人気を集めるのは納得がいく。  事実、100株を5年間保有すれば、配当と株主優待で7000円分のリターンがあると人気のNTT(9432)は1月に入り一気に株価を上げ、バブル後の最高値を更新する勢いだ。
NTT

NTT(9432)株価187.5円(1月24日時点の終値)

 二輪や自動車のシートを主力商品として扱うTSテック(7313)も、クオカードやカタログギフト、さらに1株あたり73円の配当に加え、業績も悪くないので、人気だ。

筆者が実際に買った銘柄を公開

 筆者が1月に入り高配当と株主優待に着目して取得した銘柄をいくつか紹介しておきたい。  まずは、生損保販売代理店の大手、アドバンスクリエイト(8798)。単元株は10万円と少しで手に入る上に、配当は1株あたり35円。さらに、2500円相当のカタログギフト。ということで100株だけ購入した。大きく下がることがなければ買い増す予定もない。  産業経済省が選定したグローバルニッチ企業100社の一つで、ネジ鉄鋼が売りの東京鐵鋼(5445)は、配当金が1株あたり200円で、購入時の配当利回りは4.5%ほど、さらに2000円のクオカードの株主優待も考えると、総合利回りは5%を超える。そこで、100株だけ購入し様子を見ることにした。  以前から所有していた経済産業大臣が筆頭株主のINPEX(1605)は、1月以降の日経平均の急騰の流れの中でも、原油価格の低迷が原因となって買いやすい株価だったので買い増し。クオカードの優待がもらえる400株まで買い増しした。  また、アスファルトを生産する設備「アスファルトプラント」を製造する、日工(6306)配当が30円で配当利回りは4.2%ほど、さらに株主優待のクオカードは500株以上保有していれば長期保有で増えていくということもあり、やはり1月になってから新たに購入した銘柄だ。  市場関係者の中には、すでに3万8900円のバブル時代の史上最高値の更新は当たり前で、4万円も目前だという見解を示す人が多くなった。が、これから3月以降には、欧米の景気の先行きと金融緩和がある。さらに日本では30年以上続いた金融政策の転換点がいよいよ近づいてきた。長く続いたマイナス金利解除と、その後の金融政策の正常化の流れが始まるわけで、株式市場に大きな影響を与えることは明白だ。  日経平均は確かに上昇しているが、アメリカではアップルやアマゾン、テスラなどのマグニフィセント7が株式指数に大きな影響を与えているのと同じように、日経平均も225社の株価の指数というものの、例えば大型株の代表である、ユニクロのファーストリテイリング(9983)1社が指数の1割強を占めており、果たして株価全体を見渡せるものになっているのかは疑問でもある。  高くなりすぎて手を出しにくい銘柄がどんどん増えていく中で、高配当と株主優待で注目される銘柄は、これからも少額で株式投資を始めたビギナーを含め人気を博すに違いない。 ※株式投資はご自分の判断と責任に基づいておこなってください。 <文/佐藤治彦 チャート/googleファイナンス>
経済評論家、ジャーナリスト。1961年、東京都生まれ。慶應義塾大学商学部卒業、東京大学社会情報研究所教育部修了。JPモルガン、チェースマンハッタン銀行ではデリバティブを担当。その後、企業コンサルタント、放送作家などを経て現職。著書に『つみたてよりも個別株! 新NISAこの10銘柄を買いなさい!』、『年収300万~700万円 普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話』、『しあわせとお金の距離について』、『安心・安全・確実な投資の教科書』など多数 twitter:@SatoHaruhiko
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