改名はさまざまなメリットを得られるものの、変え過ぎもまた悩ましいもの。数多くの事務所を転々とし、売り方を頻繁に変え続ける女優はメーカーからすると心配な存在でしかない。 「この子に仕事（撮影）を任せて大丈夫なのか？」「1つの事務所が全く続かないなら、彼女自身に問題があるのか？」と思うような相手には安易にオファーが出せないため、改名しすぎると仕事に支障をきたす恐れがある。 　見事に名前を変えまくり、芸名に一貫性がないとユーザーから覚えてもらえず、人気も伸びず……なんて問題も発生しやすくなるとか。ゲームプレイ中、何度もリセットボタンを押すハメになるのは、つまづいている時でしかない。つまり、リセットしまくると前へ進めなくなり、ゲームクリアがどんどん遠のいていく。 　セクシー女優における“ゲームクリア”が爆発的に売れることなのか、綺麗に業界を去ることなのかはわからないけど、初めに抱いていた理想から遠のくことは確かだろう。気軽にリセットができる世界だが、このボタンは頻繁に何度も押していいものではないと私は考える。 　改名と事務所トラブルが結び付けられがちだが、実際はいろいろな事情が絡んでいるので必ずしもプロダクションと女優の関係悪化によるものではない。「名前を変えるな！」とファンが止めても、どうにもならないことだってある。もし自分の推しの芸名が一新したら、そのときは広い心で受け止めてあげてほしい。 文／たかなし亜妖元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。