更新日:2024年02月17日 15:24
スポーツ

金メダル有力日本人選手に注目!パリ五輪新競技・ブレイキンの魅力

ブレイクダンスから生まれたスポーツ

パリ五輪金メダル最右翼、日本のエースShigekix

今夏のパリで開催されるオリンピックで、新競技に採用されたブレイキン。ブレイクダンスという“カルチャー”から進展したこのスポーツ競技は、あらゆる側面で新しい。 選手はダンサー(および男子はBBOY、女子はBGIRL)と呼ばれ、一人ひとりがダンサーネームを持ち、ユニフォームではなく各自が好きなファッションで自身を表現する。「個性」が評価の基準にあるからだ。 今やオリンピック競技として世界中で重要な大会が開催されているが、運営や人材育成に携わってきた人々もダンサーやDJ、MCをはじめ、周辺カルチャーの出身がほとんど。そのため、他のスポーツとは異なる自由な雰囲気が漂う。 ブレイキンの「日本一」を決める全日本ブレイキン選手権は、年に一度開催される。オリンピックイヤーの今年は2月17日と18日に行われるが、その記者会見もさまざまな面で新しかった。大会取材における解説や関連情報の説明は、ビジネスパーソン向けのプレゼン式で非常にわかりやすいだけでなく、選手紹介はダンスショーになるのだ。

司会、MC、ボイパも担った事務局長の正体は「世界三連覇」の伝説的ダンサー

ついさっきまでスライドを流しながら大会の説明をしていたスーツ姿の男性が、ショーを盛り上げるMCになって選手をコールする。 「そ、れ、で、は、ご紹介します!東京都出身、ジャパンオープン4位、本名、目黒恋杏(めぐろここあ)。カモーン、BGIRL!Cocoa!yeah yeah! 」 と、ここでビートの効いた音楽が鳴るはずが、機材トラブルなのか無音のまま……。すると、男性は機転を利かせてボイスパーカッションを始める。 「ドゥンドゥンダーッタツカツカ!ドゥンドゥンダーッタツカツカ!」 この場内に響かせたボイパのビート音を合図のように、ほどなく音楽は鳴り出し、Cocoa選手が堂々とダンスパフォーマンスを披露した。中学3年生の15歳とは思えぬ落ち着きぶりだ。若い世代も次々と育っている。

15歳・Cocoa選手のトップロック

なお、プレゼン資料を読み上げる司会からMC、ボイスパーカッショニストまで何役も兼任したこの男性は、ブレイキン事務局長の白井健太朗さん。THE FLOORRIORZというダンスグループのメンバーとして世界三連覇を成し遂げた伝説のダンサーだ。 ※優勝した大会はBattle Of The Year(BOTY)。ブレイキンで最も権威ある国際大会と呼ばれる。 そのことを尋ねるも「もうずいぶん前の話です」(2015~2017年に三連覇した)と低姿勢極まりない白井さん。記者会見場ではカメラ調整のためにスーツ姿のまま、いわばリハーサルのダンサー役までもこなしていたことも付け加えておく。

司会の白井健太朗さんは”伝説のダンサー”。司会、MC、咄嗟のボイスパーカッション、カメラテストでのデモンストレーションと大活躍

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ブレイキンの顔・Shigekixが掲げる「挑戦」の持つ意味
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2024年2月17日(土)・18日(日) NHKホールにて開催 (主催:日本ダンススポーツ連盟)
NHK総合テレビ・BSP4K・BS8Kにて
2月18日(日)午後4時~ (5時30分) 生中継
特別ゲスト:ブレイキン応援団長 岡村隆史さん
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