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引退が迫る騎手・調教師の「有終の勝利」を狙い撃て!今週の注目馬を一挙に紹介

引退騎手や調教師の馬が激走する理由

競馬

騎手としても調教師としても一流の成績を残した安田隆行調教師 
写真/橋本健

 競馬界は今がまさに別れの季節。今週末の競馬で2名の騎手が、来週の競馬をもって7名の調教師が引退します。  競馬界には、「引退間際の騎手や調教師の馬が激走を果たす」という現象があります。  例えば、2006年に引退した松永幹夫元騎手。ミッキーの愛称で親しまれ、武豊騎手とともに競馬ブームを牽引したトップジョッキーのラストウィークには、素敵なドラマが待っていました。最終日のメインレース阪急杯を、11番人気のブルーショットガンで差し切り勝ち。そして現役ラストランとなる最終12Rもフィールドルージュで勝利し、連勝で締め括ったのです。  昭和を代表する名騎手・柴田政人氏は、調教師を引退する1週前に、16番人気・単勝116.7倍のチバタリアンで勝利し大波乱を演出。  華をもたせるために仕組まれている……なんてことはもちろんありません。ただ、心情的に、引退が迫っている騎手や調教師の馬に対して、必要以上に圧をかけたり、進路を閉めたりしにくいでしょうから、結果的にスムーズなレースになりやすいのは事実。当然、有終の美を飾るべく、しっかり仕上げているという側面もあるでしょう。  昨年は最終週に五十嵐忠男調教師が2勝、一昨年は最終週の土曜日に高橋祥泰調教師と浅見秀一調教師が勝利し、最終日に藤沢和雄調教師が2勝を挙げています。  そこで今回は引退する7人の調教師と2名の騎手を紹介しつつ、今週末の競馬で「有終の勝利」となりそうな馬はどの馬かを探ってみたいと思います(調教師の皆さんはもう一週ありますが)。

平成の競馬史を盛り上げた伯楽も引退

 まずは調教師から。今年引退するのは、飯田雄三調教師、加用正調教師、小桧山悟調教師、高橋裕調教師、中野栄治調教師、松永昌博調教師、安田隆行調教師です。  引退調教師の中で、もっとも実績があるのは安田隆行調教師でしょうか。現役時代はトウカイテイオーとのコンビでダービーを制覇、調教師としては世界的スプリンター・ロードカナロアを筆頭に、主に短距離路線で多数の一流馬を送り出しました。管理したロードカナロア産駒で「有終の美」となったら、ちょっとしたドラマですね。
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今週出走の注目馬は…
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馬券攻略誌『競馬王』の元編集長。現在はフリーの編集者・ライターとして「競馬を一生楽しむ」ためのコンテンツ作りに勤しんでいる。
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