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バリバリの関西弁が直らない新入社員が“なまり”を克服した秘策

なまりを克服するための秘策

イケてる中年

写真はイメージです

 それでも劣等感にさいなまれた山下さんは、アナウンサー養成講座の教材を使って“なまり”の矯正に取り組みます。しかし、20年以上体に染みついた言葉と抑揚は、そう簡単には直らず、ある秘策を考えたそうです。 「以前、ネットニュースで『英語をマスターしたければ、英語圏の恋人を作るといい』という記事を読んだんです。そこでひらめいたんです。『そっか! 標準語を話す女性と付き合えばいいんだ!』と。ただ、僕は恥ずかしながら“彼女いない歴=年齢”なんですよ。でもなんとかしたい!」  山下さんは、その日から標準語を話す女性と付き合うことばかり考えながら、日々を過ごすようになりました。何事もロジカルに考えるタイプの山下さんは、アプローチの仕方や、女性心理などについて勉強をし始めます。

目の前に女神現る

 そんなある日、山下さんは店長から「午後一番に、細田さんと一緒にサンプル商品を運んでもらえるかな?」と頼まれます。場所は車で30分程度のオフィス街で、先輩の細田さん(仮名・29歳)という女性社員が企画して受注した企業向けのオリジナルアパレル案件でした。 「細田先輩は、僕の店舗で一番美人な女性で通っているんです。その先輩と2人で、しかも車という密室で……。正直僕は直感しました『この人と付き合う』と。でも、その直感がすぐに現実のものになったんです。  帰りの車の中で『仕事中に申し訳ございません。でも言わせてください。細田先輩のことが前から好きでした。お付き合いしたいです!』と、帰りに立ち寄ったスタバの駐車場で告白したんです。そしたら、なんと『え、私でいいの? 6つも年上よ。それに、山下さん結構女子の間で人気よ』と返されたので、『細田さんが理想の女性なんです』ともう一度伝えました。すると、細田さんは笑顔で『よろしくお願いします』と言ってくれました」  実は、以前から細田さんも山下さんのことは好意的に見ていて、嘘のような急展開に見えますが、ごく自然に2人の交際はスタートしたといいます。
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目的達成、しかし…
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愛犬ベルクちゃんと暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営
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