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“男の育休”戸惑いと発見。ネット情報より頼りになった「尊敬できない義母の助言」

まったく尊敬できない義母からのアドバイスに驚愕

シニア女性 妻A子さんが出産したあとは、怒涛の日々が待っていた。出産後は、妊娠中や出産で変化したカラダがもとに戻るための回復期間“産褥期”にあたるため、A子さんの代わりに高木さんが赤ちゃんに粉ミルクをあげたりオムツを交換したりと、もうバタバタ。 「戸惑うことも多かったです。赤ちゃんは、すぐ泣くし、すぐお腹が空きます。なので、3時間おきぐらいに起きてミルクを作るのですが、泣いて起きることもある。そういうときは、泣き止むまで抱っこして…。そういうのが、最初はすごく大変でした」  また、赤ちゃんはいつも泣き止んでくれるわけではない。抱っこしても泣き止まず、困り果てたこともあった。そんなときに頼ったのが、いつも深夜まで起きているA子さんの母。高木さんいわく「仲はいいが、まったく尊敬できない義母」なのだとか。 「義母は、こちらが心配になるぐらい、お酒もタバコも大量に摂取。さらに、毎日パチンコに通って、深夜までアニメを見てダラダラ過ごすという、まったく尊敬できない生活を送っています。まぁ、深夜まで起きているのがわかっていたから電話できたのですが」  義母は、アドバイスを求めた高木さんに状況を聞くと、こう言い放った。「立ったらいいんや!」。シンプルに、それだけ。ベッドに座って赤ちゃんを抱っこしていた高木さんが義母のアドバイス通り立ち上がったところ、なんと赤ちゃんがピタリと泣き止んだのだ。 「ベビーカー(バギー)で散歩しているときに赤ちゃんが泣き止まなくなったこともあります。このときも義母に電話すると、また状況を聞かれ、『サンシェード(日よけのフード)を開けたらいいんや!』と、一言。サンシェードを開けたら、またピタリと泣き止みました」  そのあと、義母から「赤ちゃんはサンシェードで景色や親の顔が見えず不安になったのだろう」とアドバイスもあり、これまでまったく尊敬できなかった義母の的確なアドバイスに驚愕。子育て経験者のスゴさを体感し、尊敬できる部分を発見したという。

育休を取得したメリット・デメリット

 慣れない赤ちゃんのお世話に戸惑いながらも、ネット検索ではなかなか出てこないようなアドバイスをくれた義母との距離がグッと縮まったほか、親戚などとも赤ちゃんを囲んでゆっくり時間を過ごすことができたという高木さん。 「こういった経験や積極的な赤ちゃんのお世話は、育休を取得しなければ難しかったと思います。生活のリズムをつけるために赤ちゃんは21時ぐらいに寝かせるので、18時ぐらいにはお風呂の準備をしなければいけない。でも、普段は21時でも、まだ帰宅していません」  育休中のメリットについては「生まれたての大事な時期を赤ちゃんといっしょに過ごせたこと、奥さんの代わりに食事を作るなど普段はなかなかできないサポートができたこと」で、デメリットについては「想像以上に赤ちゃんのお世話が大変だったこと」だったようだ。 「今回は、奥さんの出産予定日から3か月間の育休を取得しました。子どもが1歳になるまでに2回に分けて育休を取得できる(※一昨年2022年10月より)ようになったので、2回目の取得も考えています。少し成長した我が子と過ごせるのが、とても楽しみです」 参照:厚生労働省「育児・介護休業法 改正ポイントのご案内」  まだまだ、出産をした女性だけが育児を背負い込んだり押し付けられたりして苦しむ傾向もあるが、国の制度も充実しつつあり、職場や社会の理解も少しずつだが進んでいる。性別に関係なく気軽に制度を利用でき、子育てが楽しめる社会になることを願うばかりだ。
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意
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