更新日:2024年05月10日 10:14
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巷のインドカレー屋が急増する“悲しい裏事情”。日本向けにローカライズされた魔改造ナンも

人生をかけて日本にやってくるネパール人にリスペクト

室橋裕和現在、日本では円安問題や経済不況だと騒がれているが、それでも日本に来たいと思っているネパール人はまだまだたくさんいると室橋さんは言う。最後に、バグルンまで行ってみて、もっとも印象に残ったことをうかがった。 「やっぱ遠いなっていうことですよね(笑)。文化的にも地理的にも遠い。あの山の果てからこの日本まで来てカレー屋を開く。しかもネパール料理じゃなくてインド料理屋って…… すごい大変なことなんだなって実感しました。 じゃあ日本人がバグルンで、中華料理屋をやれって言われても無理じゃないですか。でも彼らはそれをやってきている。しかもネパールよりも経済的に発展している国に来ているわけだから、相当頑張って何段もステップを超えて、ここまで来てるんだなっていう。この人たちはやっぱり只者じゃないなって。リスペクトを感じましたね」
バグルン

ネパールのバグルン ※提供写真

棚田が連なっていて日本の美しい原風景を想起させるバグルン。広々とした家の周りは石垣に囲まれ、敷地内の畑ではハーブや野菜、豆を育てていたという。庭の木には果物がなり、裏の川では魚が取れる。人里離れたネパールの山奥から人生をかけてやってくるネパール人たちのメンタリティに感服せざるを得ない。 日本が閉ざさない限り、これからもカレー移民は増え続けていくのかもしれない。 <取材・文 /桃沢もちこ、撮影/藤井厚年>
'93年生まれのフリーライター。社会問題からトレンド、体験取材まで幅広く書きます。アイドルオタクに詳しい。Twitter:@mochico1407
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カレー移民の謎 日本を制覇する「インネパ」 カレー移民の謎 日本を制覇する「インネパ」

いまや日本のいたるところで見かけるようになった、格安インドカレー店。そのほとんどがネパール人経営なのはなぜか?どの店もバターチキンカレー、ナン、タンドリーチキンといったメニューがコピペのように並ぶのはどうしてか?「インネパ」とも呼ばれるこれらの店は、どんな経緯で日本全国に増殖していったのか?その謎を追ううちに見えてきたのは……。

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