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【中国の漢方薬】効果絶大のヤバい裏事情とは

漢方 中国で、またしても新たな毒製品の存在が明らかとなった。4月16日、河北省や浙江省で皮革製品の廃棄物から精製したゼラチンを使った薬剤用カプセルの存在が判明。複数の業者が摘発されたのだ。カプセルからは、基準値を大幅に上回るクロムが検出されたが、すでに市場に出回っており、中国ではカプセル剤を敬遠する動きが出ているという(『中国新聞網』)。

 一方、カプセルの“中身”にも不信感が広がっている。『ニュージーランド・ヘラルド』(4月16日付)によると、成分表示の虚偽記載で、中国からオーストラリアに輸入された複数の漢方薬を同国税関が押収したという。サンプル調査で劇物を含む有害物質が検出され、加えてサイガ・アンテロープの角100%と表記された薬品からはヤギや羊、水牛や鹿のDNAしか検出されなかったという。

 珠海市に住む自営業・矢崎修さん(仮名・40歳)も、偽漢方の被害にあった経験がある。

「インフルエンザで高熱が出た際、道端で売ってる1杯30円の『感冒茶』を飲んだんです。熱冷ましの漢方薬で煮込んだものなんですが、翌朝、頓服でも下がらなかった熱が一気に下がり、冷や汗まで出てきた。同時に眩目が襲ってきて、フラフラ状態。これは絶対、ケミカルな成分ですよ。漢方でこんなに効くはずがない」

 一方、広東省東莞市在住でメーカーに勤務する高島功夫さん(仮名・36歳)によると、市販の漢方薬に成分表示されていない化学物質が混ざっていることは、もはや人民たちは織り込み済みなんだとか……。

「このあたりのアダルトショプに行くと、『牛鞭』という勃起薬が売られているんです。もともとは雄牛の性器から抽出したエキスで作られた高級漢方薬なんですが、売ってるのはすべて完璧な偽物。しかし、それでも効果は絶大なので、かなりの人気。実は私は本物のほうも試したことがありますが、偽物のほうが効き目が強かった(笑)。説明書には、一回3錠飲むように書かれてますが、そんなに飲んだら一日中勃起が収まらなくなるので1錠で十分です。覚せい剤に似た成分が入っているという噂もあり、副作用は怖いですが、一度使うとみんな手放せなくなる……」

 薬で健康を害すという本末転倒な事態になりかねない医薬業界の偽装体質について、上海氏在住のフリーライター・小林弥生氏はこう解説する。

「不動産や株式市場が低迷するなかで、漢方薬が投資家たちの新たなマネーゲームの対象となっているんです。希少性の高い漢方薬ほど価格高騰が著しく、日本でもおなじみの冬虫夏草はここ2年で倍に値上がりしたほど。太子参(朝鮮人参の一種)に至っては、6〜7倍にもなっている。さらに近年の穀物相場の高騰を受け、生育機関が長い生薬の栽培農家の多くが穀物農家に鞍替えしているのも原因です。こうした急激な原料費高に対抗するため、漢方薬業界では西洋医薬をこっそり混入させたり、安全性を度外視した安価なカプセルを採用したりといったことが横行している」

 自然由来で安全なイメージから、日本でも若い女性を中心に漢方薬がにわかにブームとなっているが、こうした偽漢方薬が流入している可能性もあり、注意が必要だ。

◆風邪薬からシャブを精製!

 上記の逆パターン、すなわち薬から“毒”を取り出すという事件が起こった。4月12日、山東省で複数の麻薬組織が摘発されたが、うち2つのグループは、なんと市販の風邪薬から成分を抽出し、覚せい剤を製造していたというのだ。『新康泰克膠囊』という一箱わずか100円前後の薬から、0.3gの覚せい剤が作れるという。これは風邪薬に含まれる麻黄を抽出するやり方で、犯人たちはネット上で精製方法を知ったという。今年1月にも、重慶市でも風邪薬から覚せい剤を精製しようとして、爆発事故が発生している。 <取材・文/奥窪優木>

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