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深刻化する“友達のいないおじさん”問題。なぜ中高年男性は遊びに誘えないのか――仰天ニュース傑作選

副業という選択肢

 ただ、岡本氏は無理に誰かを誘う必要はないと口にする。 「他人にも趣味にも興味関心を持てない人もいます。なにより、中高年男性は対等な関係を築くことが難しく、どうしても肩書きや年齢に囚われてお互いマウントしてしまいがちな人も少なくありません。 そこで、副業のように仕事を新たに始めるのもの手です。『退職後はボランティア活動といった活動を積極的にやったけど、どれも性に合わずに結局は仕事に戻ってきた』という男性もいます。先述した通り、“仕事”という共通の目的があれば、コミュニケーションのハードルが一気に下がるのでオススメです」

「孤独=悪」ではない

 これまで友達の誘い方、居場所の見つけ方に関する提案を聞いたが、岡本氏は「別にムリをして友達を作る必要はありません」と「孤独=悪」ではないと語る。 「これからはおひとりさまの時代を迎えるため、別に友達がいなくても生きやすい時代になります。そもそも、万が一病気になった時、友達が面倒を見てくれるわけではありません。  仮に病気になった時は看護師さんやケースワーカーさんなど、いろいろな方が力を貸してくれるはずです。また、日常生活を送る上でも、スーパーの店員さんや飲食店の料理人さんなど、いろいろな人に支えられながら私達は生活しています。そういう人達に対して礼節を持って接し、社会とのつながりを維持していくことが、大切なのではないでしょうか」  “友達のいない中高年男性”と聞くとネガティブなイメージが根強いが、「独りのほうが気楽」という人も一定数いる。「誘いたいけど誘えない」と悩む必要はなく、自分が心地いいと思う人間関係を作る方法を自分なりに探し出してみるといいのではないだろうか。 取材・文/望月悠木
フリーライター。主に政治経済、社会問題に関する記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。Twitter:@mochizukiyuuki
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