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「ダニが大量発生する家」に共通する条件とは…一級建築士が伝えたい“ダニが湧かない”環境の作り方

こんにちは、一級建築士の八納啓創と申します。会社員の方から上場企業の経営者宅まで、住む人が幸せになる家をテーマにこれまで120件の家づくりの設計に携わってきました。   『日刊SPA!』では、これまでの経験を生かし、「これからの時代に必要な住まいの姿」をテーマにお伝えしていきます。 今回は、「梅雨時期にこそ注意したいダニ問題」をお伝えします。
腕をかく女性

画像はイメージです

2011年に起こった「ダニ被害」

東日本大震災が起こった2011年3月。夜になるとコンビニなども消灯し、とにかく電力不足を補うために多くの人が頑張りました。 さて、この年の夏にとんでもない事態が起こったのをご存じですか? 夏になっても冷房も極力使わないように……という風潮に。それにより「ダニ被害」で苦しむ人が大勢いたのです。 ダニは、「室温26~30度、湿度60~80%」の環境において大発生することが分かっています。件の2011年は、例年と比べて冷房を控えた結果、恐るべき事態を招いてしまいました。 “光熱費高騰時代”の今日でも、同じような事態を巻き起こす可能性が大いにあり得るでしょう。  

高温多湿の状態のときが危ない

ダニに刺されると、数時間から2日ほど経ってから赤くはれてかゆみが生じ、かさぶたのようになり、治るまでには1週間はかかります。 それ以外にも、気管支喘息やアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎など症状は様々ですが、ダニの死骸やフンを吸い込むことで起こる「ダニアレルギー」というものもあります。当然ながら、ダニの数が増えるほど被害も増えるわけで……。 繰り返しになりますが、ダニが発生するのは高温多湿の状態ということを押さえておきましょう。また、梅雨に入る時期にダニは卵を産みます。だからこそ、夏の被害を押さえるためにもちょうど今くらいのタイミングでのダニ対策が必須なのです。
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「食品庫や食品棚」に大量発生する可能性が
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1970年、神戸市生まれ。一級建築士、株式会社G proportion アーキテクツ代表取締役。「地球と人にやさしい建築を世界に」をテーマに、デザイン性、機能性、省エネ性や空間が人に与える心理的影響をまとめた空間心理学を組み込みながら設計活動を行っている。これまで120件の家や幼保園、福祉施設などの設計に携わってきた。クライアントには、上場会社の経営者やベストセラー作家をはじめ「住む人が幸せになる家」のコンセプトに共感する人が集い、全国で家づくりを展開中

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