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「子供の成長に悪影響を与える家」には“とある”共通点が。一級建築士が指摘する「間取りの重要性」

こんにちは、一級建築士の八納啓創と申します。会社員の方から上場企業の経営者宅まで、住む人が幸せになる家をテーマにこれまで120件の家づくりの設計に携わってきました。   『日刊SPA!』では、これまでの経験を生かし、「これからの時代に必要な住まいの姿」をテーマにお伝えしていきます。 今回は、「間取りが家族関係に及ぼす影響」をお伝えします。
リビングイン階段

画像はイメージです

家の間取りに注目が集まったのは…

「神戸連続児童殺傷事件」が発生したのが、1997年。ご存じの通り、犯人は当時14歳の少年で「彼が住む家の間取りはどうだったのか」という点にも注目が集まりました。 報道によると、玄関から入ってすぐ階段があり、誰にも会わずに自室まで行き来できる間取りだったそうです。そのため、家族も全く事件に気づかなかったといいます。 このころから、家の間取りが「子供の育成」や、「家族間の関係性」に大きく影響すると言われ始め、リビングを通ってから階段を上がり子供部屋に入る間取りの形状、「リビングイン階段」が広がりました。 この間取りであれば、子供は勝手に外出できず、なおかつリビングを通る時に強制的に親と会話が出来ると考えられたのです。実際に2024年時点でリビングイン階段はかなり普及しています。

「夫婦関係が崩壊する」家の使い方とは

これまで筆者は、設計者として家づくりを探求してきたわけですが、興味深い事象を発見しました。それは「夫が玄関そばの和室で寝るようになると夫婦関係が崩壊する」こと。年齢を重ねると、「いびきがうるさい」「臭い」「生活リズムが違うから寝られない」といったクレームが入ることも珍しくないはず。 そして、家にいても居場所がない夫は、出来るだけ長く残業して、遅い時間に帰ります。家族はみな食事を終え、自分の食事だけが食卓に乗っています。それを一人でもぐもぐ食べながら、お風呂に入り、寝床は玄関近くの和室へ……。 このような家の使い方をしていたら、離婚に至らずとも、単なる同居人になってしまう可能性が大なのです。
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二世帯住宅の「中廊下型」の間取りには注意が必要
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1970年、神戸市生まれ。一級建築士、株式会社G proportion アーキテクツ代表取締役。「地球と人にやさしい建築を世界に」をテーマに、デザイン性、機能性、省エネ性や空間が人に与える心理的影響をまとめた空間心理学を組み込みながら設計活動を行っている。これまで120件の家や幼保園、福祉施設などの設計に携わってきた。クライアントには、上場会社の経営者やベストセラー作家をはじめ「住む人が幸せになる家」のコンセプトに共感する人が集い、全国で家づくりを展開中

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