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もしも、ミサイル警報が鳴ったらどうする?“着弾までの5分間”で生存率を上げる方法

チェックすべき5つの損傷箇所

 チェックするべき損傷は以下の5つなので、覚えておこう。 ・目と耳を確認 鼓膜が破れている可能性も高いので、周囲の音が聞こえるかを確認。そして、ゆっくりと目を開けてみて、周りが見えるかどうかも確認する。損傷を受けているようなら、頭部も心配だ。 ・頭部の損傷を確認 頭部の外傷や出血はないか、鼻血が出ていないかを確認。頭が痛かったり、視界が定まらなかったりしても、頭を振ってはいけない。もし損傷があった場合、余計ひどくなってしまう。 ・四肢の欠損はないか 手足がなくなっていないか、骨折などしていないかをチェック。実際にその部分がなくなってしまっているのに感覚だけが残っていることもあるので、目で見て確認する必要がある。 ・手足の先からゆっくり動かす 手足が傷ついているときに急激に動かすと損傷がひどくなる恐れがあるので注意。指先、手首、肘と末端から体幹に向かって、目視しながらひとつずつゆっくりと動かして確認する。 ・吐血がないか 衝撃波は体の内部に損傷を与えるので、目立った外傷がなくても注意が必要だ。もし吐血しているなら、内臓が損傷している可能性が高い。時間が経ってから症状が出ることもある。いまいる場所に差し迫った危険がないなら、極力安静にしておきたい。

現場に近づいてはいけない

気になることが起きても、確かめようとそちらに向かってはいけない。まずは危険から遠ざかるのが鉄則

 ミサイル着弾を生き延びられたとしても、危機的な状態は続いている。爆発音が鳴ったり、人が逃げてきているのを見ても、何が起きているのか確かめようとそちらに向かってはいけない。  まずは脅威から遠ざかることが生存確率を上げる第一歩。逃げながら、視覚、聴覚、嗅覚を駆使して、事態の把握に努めよう。 <文/川口 拓、原 太一(Great Rhythm) 協力/有限会社SOU イラスト/さじろう>
1990年代よりカナダ、アメリカのサバイバルスクールでサバイバル技術やネイティブアメリカンの古来の教えを学び、2001年にブッシュクラフトやサバイバルの技術を伝える自然学校「WILD ANDNATIVE」を設立。地球とのつながりを感じる自然体験プログラムを実施している。2013年に一般社団法人「危機管理リーダー教育協会」を設立。執筆活動、テレビや雑誌などのメディア協力も積極的に行い、技術を広く共有している。CMLEブッシュクラフトインストラクター養成トレーナー、Japan Bushcraft School校長、Japan Urban Survival School校長、自衛隊危機管理教官、自衛隊サバイバル教官
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